こんにちは。黒猫大家こと千葉裕二です。
「月刊 猫部屋をつくる」第三弾、今回は「猫のトイレ」をテーマにお送りします。すでに猫と暮らしている方なら、「そんなこと知ってるよ」とか「当たり前でしょ」という内容が多いかもしれませんが、これから猫を迎える方の参考になればと思います。

トイレは頭数+1を落ち着ける場所に

トイレは市販で多くの種類が売られていて、形もシンプルなオープンタイプ、フード付きのタイプなどがあり、サイズも小さなものから大きなものまで様々です。どれを選んだら良いのか?迷うと思いますが、トイレ選びは「設置場所」と愛猫との「相性」で判断します。

トイレを設置するのは「落ち着ける場所」が良いとされています。昔、猫がまだ自然界で暮らしていたころ、トイレの最中は無防備なので襲われる危険があったため、リスクの少ない場所で落ち着いて用を足す習性がついたと言われています。

それならばフードタイプのトイレを置けば良いじゃないかと思うところですが、フードタイプを嫌がる子もいます。オープンタイプとフードタイプのどちらでも設置可能なスペースを作ることをお勧めします。また、理想のトイレの数は頭数+1と言われているので、最低でも2つ置けるスペースを確保しましょう。

上記を踏まえた実際の例がこちら。私が作った猫専用賃貸住宅のトイレスペースです。

猫専用共生型賃貸住宅 シャノワールのお部屋

お部屋の端に位置し、なおかつトイレ周りの三方が壁に囲まれているので、オープンタイプのトイレを設置しても落ち着くことができます(とはいえ、トイレ中に近くに行って、じーと見たりしてプレッシャーを与えたりしないようにしましょう)。風通しを良くし、排気するための換気扇も付いています。

トイレ設置スペースの上は、キャットウォークへと繋がるステップを兼ねた小型収納を配置しています。このようにスペースを有効利用できると良いですね。特に小型収納は、猫砂やイタズラされたくないものをしまっておくのに便利でお勧めです。

便利な小型収納

今回紹介した例では、既存のお部屋に後付けするケースも考慮して設計したタイプですが、新築や大規模リフォームであらかじめトイレ設置スペースを作れる場合は、階段下を利用するなどもっと多くのトイレを置ける場所を確保したいところです。

相性の良いトイレの選び方

photo: ちかちゃん/model: みお

愛猫と相性の良いトイレを選ぶ方法ですが、まずは体格に合ったものか確認して購入しましょう。例えば体格の大きな猫の場合、小さいトイレを無理に使用させると失敗してしまったり、猫のストレスの要因にもなります。必ず体格に合ったサイズのものを用意しましょう。子猫用には小さめで深さが浅いタイプもあります。

トイレの様式としては、固まる砂を入れるタイプや、オシッコだけが下段に落ちてシートなどに吸収される「システムトイレ」など、いくつか種類があります。形はいろいろあり、最近では上から入るタイプなども人気です。

photo: ちかちゃん/model: 大福

しかし、実際に猫が使ってみないと相性がわからないというのが正直なところ。複数のタイプを並べて、愛猫に使ってみてもらうのが一番です。猫砂も同様で、猫によって好みがあります。いずれにせよ、愛猫が好むトイレ環境を用意してあげましょう。

「掃除が面倒だからシステムトイレにしよう」とか、「砂が飛び散るのが嫌だからフードタイプにしよう」とか、飼い主の都合だけでトイレタイプを選ぶことはお勧めできません。これはトイレの良し悪しではなく、あくまで猫主体で選んでほしいという意味です。

photo: Yukiko/model: Titanium

猫がトイレ以外の場所で排泄してしまうとき

猫の祖先は砂漠に住んでいたので、砂を掘って排泄し、事後は砂をかいて排泄物を埋める習性があります。その名残から、きちんと猫砂を入れてトイレ環境を整えてあげれば「ここが排泄する場所」と認識してくれるようです。生まれたばかりの子猫は自分で排泄ができませんが、成猫であれば、砂がある場所=トイレと認識してくれることはほぼ間違いありません。

ですから、ある日突然トイレ以外の場所で粗相してしまう場合は要注意! ストレスや病気の可能性があります。「設置場所も問題ないし毎日掃除をしてきれいにしている。ストレスの要因も思い当たらないし、なぜ?」という場合は、獣医師さんに相談しましょう。トイレを使っているけれど何か様子がおかしかったり、排泄物の量が極端に多い・少ないという場合も、動物病院で診断してもらいましょう。

photo: Machiko/model: Oak

過去にうちのジジさんの様子がおかしく、排泄していないことに気付いて急いで動物病院へ連れて行ったことがあります。原因は便秘。すぐに食事療法を行ったため、この時は大事に至りませんでした。きちんと排泄ができていないと腸閉塞の危険性などもありますし、飼い主が異変に早く気付くことが求められます。日頃からトイレの様子はチェックしておきたいもの。

ということで、愛猫の健康管理においてトイレはとっても重要!
トイレ環境はしっかり整えてあげましょう。

著者:黒猫大家 千葉裕二

こんにちは。黒猫大家こと千葉裕二です。
「月刊 猫部屋をつくる」第三弾、今回は「猫のトイレ」をテーマにお送りします。すでに猫と暮らしている方なら、「そんなこと知ってるよ」とか「当たり前でしょ」という内容が多いかもしれませんが、これから猫を迎える方の参考になればと思います。

トイレは頭数+1を落ち着ける場所に

トイレは市販で多くの種類が売られていて、形もシンプルなオープンタイプ、フード付きのタイプなどがあり、サイズも小さなものから大きなものまで様々です。どれを選んだら良いのか?迷うと思いますが、トイレ選びは「設置場所」と愛猫との「相性」で判断します。

トイレを設置するのは「落ち着ける場所」が良いとされています。昔、猫がまだ自然界で暮らしていたころ、トイレの最中は無防備なので襲われる危険があったため、リスクの少ない場所で落ち着いて用を足す習性がついたと言われています。

それならばフードタイプのトイレを置けば良いじゃないかと思うところですが、フードタイプを嫌がる子もいます。オープンタイプとフードタイプのどちらでも設置可能なスペースを作ることをお勧めします。また、理想のトイレの数は頭数+1と言われているので、最低でも2つ置けるスペースを確保しましょう。

上記を踏まえた実際の例がこちら。私が作った猫専用賃貸住宅のトイレスペースです。

猫専用共生型賃貸住宅 シャノワールのお部屋

お部屋の端に位置し、なおかつトイレ周りの三方が壁に囲まれているので、オープンタイプのトイレを設置しても落ち着くことができます(とはいえ、トイレ中に近くに行って、じーと見たりしてプレッシャーを与えたりしないようにしましょう)。風通しを良くし、排気するための換気扇も付いています。

トイレ設置スペースの上は、キャットウォークへと繋がるステップを兼ねた小型収納を配置しています。このようにスペースを有効利用できると良いですね。特に小型収納は、猫砂やイタズラされたくないものをしまっておくのに便利でお勧めです。

便利な小型収納

今回紹介した例では、既存のお部屋に後付けするケースも考慮して設計したタイプですが、新築や大規模リフォームであらかじめトイレ設置スペースを作れる場合は、階段下を利用するなどもっと多くのトイレを置ける場所を確保したいところです。

相性の良いトイレの選び方

photo: ちかちゃん/model: みお

愛猫と相性の良いトイレを選ぶ方法ですが、まずは体格に合ったものか確認して購入しましょう。例えば体格の大きな猫の場合、小さいトイレを無理に使用させると失敗してしまったり、猫のストレスの要因にもなります。必ず体格に合ったサイズのものを用意しましょう。子猫用には小さめで深さが浅いタイプもあります。

トイレの様式としては、固まる砂を入れるタイプや、オシッコだけが下段に落ちてシートなどに吸収される「システムトイレ」など、いくつか種類があります。形はいろいろあり、最近では上から入るタイプなども人気です。

photo: ちかちゃん/model: 大福

しかし、実際に猫が使ってみないと相性がわからないというのが正直なところ。複数のタイプを並べて、愛猫に使ってみてもらうのが一番です。猫砂も同様で、猫によって好みがあります。いずれにせよ、愛猫が好むトイレ環境を用意してあげましょう。

「掃除が面倒だからシステムトイレにしよう」とか、「砂が飛び散るのが嫌だからフードタイプにしよう」とか、飼い主の都合だけでトイレタイプを選ぶことはお勧めできません。これはトイレの良し悪しではなく、あくまで猫主体で選んでほしいという意味です。

photo: Yukiko/model: Titanium

猫がトイレ以外の場所で排泄してしまうとき

猫の祖先は砂漠に住んでいたので、砂を掘って排泄し、事後は砂をかいて排泄物を埋める習性があります。その名残から、きちんと猫砂を入れてトイレ環境を整えてあげれば「ここが排泄する場所」と認識してくれるようです。生まれたばかりの子猫は自分で排泄ができませんが、成猫であれば、砂がある場所=トイレと認識してくれることはほぼ間違いありません。

ですから、ある日突然トイレ以外の場所で粗相してしまう場合は要注意! ストレスや病気の可能性があります。「設置場所も問題ないし毎日掃除をしてきれいにしている。ストレスの要因も思い当たらないし、なぜ?」という場合は、獣医師さんに相談しましょう。トイレを使っているけれど何か様子がおかしかったり、排泄物の量が極端に多い・少ないという場合も、動物病院で診断してもらいましょう。

photo: Machiko/model: Oak

過去にうちのジジさんの様子がおかしく、排泄していないことに気付いて急いで動物病院へ連れて行ったことがあります。原因は便秘。すぐに食事療法を行ったため、この時は大事に至りませんでした。きちんと排泄ができていないと腸閉塞の危険性などもありますし、飼い主が異変に早く気付くことが求められます。日頃からトイレの様子はチェックしておきたいもの。

ということで、愛猫の健康管理においてトイレはとっても重要!
トイレ環境はしっかり整えてあげましょう。

著者:黒猫大家 千葉裕二