プロフィールを見るとわかるように、忠明さんは今泉ファミリーの中ではめずらしい、水産系の大学出身だ。子どもの頃から父や兄の影響はあったものの、特に猫が好きということはなく、興味はもっぱら海の生き物にあったらしい。
『猫はふしぎ』が出版されたあとの雑誌のインタビューで、忠明さんは次のように答えている。(以下、《》内は『清流』2016年2月号より)
《そんな私がネコに興味をもつきっかけとなったのは、1965年、西表島で発見された新種のヤマネコ「イリオモテヤマネコ」でした》
実は、「イリオモテヤマネコ」の名付け親は父である今泉吉典さんである。
作家の戸川幸夫さんが八重山群島西表島で幻の山猫を発見。
その裏付け調査や鑑定等が、当時、国立科学博物館動物部長を務めていた今泉吉典さんらのもとに持ちこまれる。ちょうど大学卒業を間近に控えて、将来を模索していた忠明さんに、現地でのイリオモテヤマネコの調査員の誘いがあったのは自然な流れだったのだろう。忠明さんは昭和43(1968)年から3年間、西表島で調査に従事した。
《この貴重な経験が、のちに私をネコ科動物の研究へと導いたのだと思います。うっそうとした森林の中で、ひっそりと生きているイリオモテヤマネコの姿は感動的なものでした。独立心旺盛で孤独を恐れず、孤高にも見える凛としたその生態は、人間にとっても理想の生き方ではないかと思えるほどでした》
私たち人間の生活の中にいる「イエネコ」にも、イリオモテヤマネコ等の“野生”の部分は脈々と受け継がれている一方で、人間と暮らすうちに身につけた性質(成猫になっても子ねこのように甘えたり)もあるため、人間からすると、一見、「きまぐれ、身勝手」に見えてしまう。
『猫はふしぎ』の表紙には、「気まぐれの謎、とけます」の一文。
雑誌インタビューの最後、猫とのよい関係を結ぶポイントについて、忠明さんはこう語っている。
《互いに心地よい距離感を保ちながらネコの気持ちを推し量れる人間の姿勢にかかっています。これは私たちが社会の中で幸せに生きる上でも大切なことで、ネコたちが教えてくれているようです。ネコを飼うことで得られる喜びも、ここにあるように思います》
そっか、なるほどなぁ。
あ~、猫、飼ってみたい…。猫アレルギーだけど。
プロフィールを見るとわかるように、忠明さんは今泉ファミリーの中ではめずらしい、水産系の大学出身だ。子どもの頃から父や兄の影響はあったものの、特に猫が好きということはなく、興味はもっぱら海の生き物にあったらしい。
『猫はふしぎ』が出版されたあとの雑誌のインタビューで、忠明さんは次のように答えている。(以下、《》内は『清流』2016年2月号より)
《そんな私がネコに興味をもつきっかけとなったのは、1965年、西表島で発見された新種のヤマネコ「イリオモテヤマネコ」でした》
実は、「イリオモテヤマネコ」の名付け親は父である今泉吉典さんである。
作家の戸川幸夫さんが八重山群島西表島で幻の山猫を発見。
その裏付け調査や鑑定等が、当時、国立科学博物館動物部長を務めていた今泉吉典さんらのもとに持ちこまれる。ちょうど大学卒業を間近に控えて、将来を模索していた忠明さんに、現地でのイリオモテヤマネコの調査員の誘いがあったのは自然な流れだったのだろう。忠明さんは昭和43(1968)年から3年間、西表島で調査に従事した。
《この貴重な経験が、のちに私をネコ科動物の研究へと導いたのだと思います。うっそうとした森林の中で、ひっそりと生きているイリオモテヤマネコの姿は感動的なものでした。独立心旺盛で孤独を恐れず、孤高にも見える凛としたその生態は、人間にとっても理想の生き方ではないかと思えるほどでした》
私たち人間の生活の中にいる「イエネコ」にも、イリオモテヤマネコ等の“野生”の部分は脈々と受け継がれている一方で、人間と暮らすうちに身につけた性質(成猫になっても子ねこのように甘えたり)もあるため、人間からすると、一見、「きまぐれ、身勝手」に見えてしまう。
『猫はふしぎ』の表紙には、「気まぐれの謎、とけます」の一文。
雑誌インタビューの最後、猫とのよい関係を結ぶポイントについて、忠明さんはこう語っている。
《互いに心地よい距離感を保ちながらネコの気持ちを推し量れる人間の姿勢にかかっています。これは私たちが社会の中で幸せに生きる上でも大切なことで、ネコたちが教えてくれているようです。ネコを飼うことで得られる喜びも、ここにあるように思います》
そっか、なるほどなぁ。
あ~、猫、飼ってみたい…。猫アレルギーだけど。