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進まぬ猫のおやつ作り② プレハブ珍道中リターンズ

オトナの事情で8月の回顧録です。
台風はいろいろなものと一緒に無事(?)に矢井賀を通過いたしました。

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高知の夏は湿度が高く、想像していた以上に、息苦しい日々です。台風の影響もあり、ある夜は湿度90%。もうすぐエラ呼吸の準備をしなくてはいけません。

さて、前回プレハブの向きを変えなければいけない事態が発生したところまでお話しましたが、その後、も予期せぬことが次々に起こりました。

まず、「向きを変える問題」。
プレハブの向きを変えるには、クレーンつきトラックを借りなければいけない。
移動距離、およそ5メートル。それでも、トラックのレンタル基本料金は1万円かかるのです。

しかし、他に選択肢はないので、変えるしかないのです、向きを。
やっと見つけた場所。この場所を長くお借りしたいから、もめ事は避けたい。
自分を納得させるためにも、「風水的にこっちの方がいいではないか!」と、向きの変更をポジティブに据えることに。もったいない出費になるが、ここはおとなしく向きを変えよう!と、決断。

すると、その日のうちに土地の所有者さんから電話が。

あら?もしかして、向きを変えなくてもいいよって言ってもらえるのでは??
という淡い期待を胸に電話に出ると、見事に淡い期待は玉砕。さらに次なる問題「そこは道路になります問題」が発生したのです。

土地の所有者さん曰く、向きを変えてプレハブを置こうとしてる場所は、いずれ道路を広げる場所と被っているかもしれないので確認したほうが良いと。

そこで、すぐに町役場の建設課へ問い合わせ。
すると、やはり。プレハブを置こうとしている場所は、道路を広げる予定地で、その場所にプレハブを置かれては困るという。

がーーーん!!

(呪われてるの??)

では一体全体どこにプレハブを置けばいいのだろうか。
土地を借りているのに、置き場所がないとは。
やっとの思いで運んできたプレハブは、行き場を失ってしまったのです。

その後すぐに、土地の所有者さんと、建設課と、私で話し合いをすることになりました。
おや?なんか大ごとになっているような。

そして雨が降るなか、ボロボロのプレハブの前で、いざ三者会議!!
どんな泥仕合になるかと思っていたが、土地の所有者さんも、にこやかに、こっちにしたら?じゃあ、こっちは?と、いろいろ考えてくれる。

建設課の人も、「道路から3メートルより後ろに下げてもらえればいいんです。それだけです。こちらはお願いするしかないです」と腰が低い。

私一人が、「えーでもそこは、傾いてるし」「その向き、台風大丈夫ですか?」と、なんとか移動せずにすませようと必死の抵抗。

この状況を端から見れば、確実に私一人が駄々をこねて立ち退かないワガママ女(しかも面倒な猫ヲタ)に見えているに違いない。

え?もしかして・・・
そうなの?(猫ヲタは否定しませんけど)

そんな私の抵抗も虚しく、向きを変え、道路から3メートル後ろに下げた場所にプレハブを置くことが決まりました。チーン。

プレハブを矢井賀に運んでくると決まったときから、
「プレハブはここにおいて、おばちゃんたちの働く姿が窓から見えて、そして、矢井賀を訪れた人や、地域の人が気軽に立ち寄っておしゃべりできるようなテラスをつくって・・・」
と夢を膨らませておりました。

が、プレハブの移動により微妙な位置となり、想像していた雰囲気にはならないかもしれない。
でも、まずは、製造場所を早く作って、猫のおやつ作り&販売を始めないと!
私の目的は、場所を決めることではない。
猫のおやつを作って、猫の保護と、おばあちゃんたちの活躍の場を作ることなのだから。
そのためには、できる方法で少しでも前に進まなければ。

ということで、3日前にお願いしたばかりのトラックを、再度依頼。
トラックの運転手さんも、さすがに今回の向きを変えるだけの依頼に、同情いっぱいの表情。そして、作業は10分ほどであっけなく終了しました。

(移動前)

(移動後)

きっといつか、向きを変えたことが良い方向に向かうと信じて。
さぁ、次は楽しいプレハブ改修の始まりです!!!

「DIYやるよーーー!」なんて、はしゃいでおりましたら、このプレハブはそんな軽いノリでは修繕できないことが判明。
次々かかる出費、出費、出費に阿鼻叫喚。

果たして、まだまだ前に進まぬ困難は、続くのでした・・・

(時々まともなお顔のオルカさん)

つづく

 

このコラムのアーカイブ記事はこちらから→ 著者:猫好き地域おこし協力隊 井川愛


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