戦後、日本人は懸命に働いた。急速な経済成長をとげ、豊かになった。しかし、それでいいのか? 日本の生産効率一点張りの管理社会組織に対して、《創造的に、自由に、自分自身に正直に発想し、行動し、生きていく、自然体の個性が、いまほど求められているときはない》。
自由に、イデオロギーに束縛されない、しなやかな生き方。
《これこそ、私は、ネコの特性だと思う。これからは、ネコ人間の個性を許容し、才能を活用できない企業や社会はもはや発展しない。このような自由人、自然体の人間を、ネコロジストとよび、私をしてネコロジスト宣言する根拠なのである》
《子ども、男、女、お年寄り、身体の不自由な人、貧しい人、肌の色、民族のちがいを超えたすべての人間、イヌ、ネコに限らず、すべての動植物、小さい生命、そして、大きな自然がいつまでも自然でいられる、そんな地球に、私はトラノスケと住みたい。ネコロジストはエコロジスト。21世紀はやさしいネコロジストの時代になってほしい》
本書が発行されたのは1990(平成2)年。その後、21世紀となり、もうすぐ15年が経つのだけれど、どうかなぁ、ネコロジストの時代になっているだろうか。そもそも、21世紀の幕開けの2001年は9月に同時多発テロが起き、以後、国内外を問わず、あちこちで様々な歪みがはねっ返っているかのような事件、事故が続いている。
実は、私はルイ子さんに1度お会いしたことがある。1996(平成8)年の春のこと。
今はもう廃刊になってしまったが、その当時、下北沢(東京・世田谷区)唯一の情報誌として発行されていた『しもきた情報』でのインタビューで。下北沢にゆかりのあるアーティストへのインタビュー第5回目として、下北沢に住んでいたことがあるルイ子さんに、当時よく行ったというジャズ喫茶「マサコ」に来ていただき、お話を伺ったのである。
笑う時の目尻のしわがキュートな、とても素敵な方だった。
写真をよく見てみたら、ルイ子さんが着ているセーターがネコ柄だ!
すこし前、私の手元に『わたしはネコロジスト』がやってきて、ふと懐かしくなり、「今はどうされているのだろう」とネット検索をしてみた。
「マスコミ九条の会」や「世田谷・九条の会」の呼びかけ人のひとりであること、いくつかのインタビュー記事、2012年に写真展を開催したことなどが出てきた。
今は77歳になっているはずである。21世紀、残りの85年で世界はどうなっていくのかな。ルイ子さんが望んだような、ネコロジストの時代になると良いなと、私も思うのだけれど。
戦後、日本人は懸命に働いた。急速な経済成長をとげ、豊かになった。しかし、それでいいのか? 日本の生産効率一点張りの管理社会組織に対して、《創造的に、自由に、自分自身に正直に発想し、行動し、生きていく、自然体の個性が、いまほど求められているときはない》。
自由に、イデオロギーに束縛されない、しなやかな生き方。
《これこそ、私は、ネコの特性だと思う。これからは、ネコ人間の個性を許容し、才能を活用できない企業や社会はもはや発展しない。このような自由人、自然体の人間を、ネコロジストとよび、私をしてネコロジスト宣言する根拠なのである》
《子ども、男、女、お年寄り、身体の不自由な人、貧しい人、肌の色、民族のちがいを超えたすべての人間、イヌ、ネコに限らず、すべての動植物、小さい生命、そして、大きな自然がいつまでも自然でいられる、そんな地球に、私はトラノスケと住みたい。ネコロジストはエコロジスト。21世紀はやさしいネコロジストの時代になってほしい》
本書が発行されたのは1990(平成2)年。その後、21世紀となり、もうすぐ15年が経つのだけれど、どうかなぁ、ネコロジストの時代になっているだろうか。そもそも、21世紀の幕開けの2001年は9月に同時多発テロが起き、以後、国内外を問わず、あちこちで様々な歪みがはねっ返っているかのような事件、事故が続いている。
実は、私はルイ子さんに1度お会いしたことがある。1996(平成8)年の春のこと。
今はもう廃刊になってしまったが、その当時、下北沢(東京・世田谷区)唯一の情報誌として発行されていた『しもきた情報』でのインタビューで。下北沢にゆかりのあるアーティストへのインタビュー第5回目として、下北沢に住んでいたことがあるルイ子さんに、当時よく行ったというジャズ喫茶「マサコ」に来ていただき、お話を伺ったのである。
笑う時の目尻のしわがキュートな、とても素敵な方だった。
写真をよく見てみたら、ルイ子さんが着ているセーターがネコ柄だ!
すこし前、私の手元に『わたしはネコロジスト』がやってきて、ふと懐かしくなり、「今はどうされているのだろう」とネット検索をしてみた。
「マスコミ九条の会」や「世田谷・九条の会」の呼びかけ人のひとりであること、いくつかのインタビュー記事、2012年に写真展を開催したことなどが出てきた。
今は77歳になっているはずである。21世紀、残りの85年で世界はどうなっていくのかな。ルイ子さんが望んだような、ネコロジストの時代になると良いなと、私も思うのだけれど。