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猫カフェ キャットテイルの添い添いシロンちゃん

成猫は子猫とは異なり、より多くの経験から得た知恵がついています。あまり考えずお膝乗りする子猫とは異なり、成猫は安心しゆっくりできると思わないと初対面の人のお膝は乗りません。

当店カフェニャンズは幸いにも静かに待っているお客様のことを安全だと思っています。温まりたい時はお客様の足の上にドカッと乗る猫たちばかりです。そんな中、シロンちゃんは主にお客様の足に寄り添って過ごします。このコミュニケーションスタイルを当店では「添い添い」と呼んでいます。

生駒店で開業して3カ月が経ったころ、お店に突然一本の電話がご縁で、シロンちゃんは当店カフェニャンズの仲間入りをすることになりました。

電話は「ノルウェージャンの子猫が4匹生まれたのですが1匹をお店の猫ちゃんとして迎え入れる気はありませんか?」とのお問い合わせでした。お話をお伺いすると、4匹の内の1匹はお家で飼い、他の2匹は他の譲渡先がほぼ決まり、残り1匹を成長が見守れる当店で、とお考えとのことでした。そして出産育児手数料等のみでお譲りいただけるとのことは、当時とてもありがたいことでした。通常ならその手のお話は全てお断りするのですが、猫不足を感じていた折だったので、一度ご自宅へお伺いさせていただくことにしたのです。

後日拝見しに行くと、4匹のうち3匹は当店のメイビーと同じ毛色のブラウンタビーでしたので、1匹だけ異なるハチワレのノルウェージャンをお譲りいただくことにしましたが、1週間後お店に来たのは、何故かブラウンタビーの3匹の中でも一番大人しいシロンちゃんでした。この子だけメイビーと同じく白い手袋をしていたのでシロちゃんと呼ばれていました。

メイビーと間違うお客様もいるだろうと思いながらも、これも運命と思い、迎い入れました。そのままシロちゃんと呼べるようにシロンと名付けました。当店のボス猫マンちゃんをマンタと名付けたのと同じです。
さて、その運命は一年後、ある猫ちゃんに幸せをもたらすこととなりました。シロンちゃんを恋猫のように慕うプリンちゃんです。

プリンちゃんはシロンちゃんを好き過ぎていつもくっつきに行きます。シロンちゃんもまんざらでもなく、プリンちゃんを受け入れています。この仲良し姉妹のような2匹を見ていると、あの時の間違いはこのコンビの出会いのためにあったのだと思ったりもしています。

さて、シロンちゃんの添い添いですが、その目的は単に温まりたいということではなく、人に寄り添いたいという意思の証なのです。ただ温まりたいならお膝の上にドカッと乗るのが合理的です。シロンちゃんはお客様に媚びを売り、猫おやつを貰っているわけではありません。そういう意味では、「添い添い」は「お膝乗り」よりも、人への親愛表現としてわかりやすいのかもしれません。子猫は無邪気で小さくてとても愛くるしいですが、成猫の意思が感じられる親愛ある行動はとても素敵だと思われませんか?

 

庄 知宏
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