オス猫に多いといわれている皮膚ガンの一種『線維肉腫』。愛猫・ハマーも、ある日突然何の前触れもなく『線維肉腫』を発症しました。
最初に異変に気づいたのは、ハマーが14歳になった2007年秋のこと。
鼻の下にニキビのような赤い発疹ができ、1ヶ月ほどするとどんどん赤い範囲が広がってきたので「ニキビが化膿したのかな?」と思いかかりつけの獣医さんに診てもらうことに。
すると、先生の口から放たれたのは、「これはニキビではありませんね。腫瘍です」との言葉。
「腫瘍が悪性か良性かは、切除しないとわかりません。良性であれば切除によって進行を食い止めることができますが、悪性腫瘍の場合は手術行為が刺激になって、さらに範囲が広がる可能性もあります。そして何よりハマーくんは高齢猫なので、手術の際の全身麻酔によるダメージが懸念されますが、切除手術を受けますか?」
悪性腫瘍・・・その言葉がショックで一瞬頭の中が真っ白になったものの「切除をするなら一刻も早いほうが良い」という先生の言葉に押され、切除手術を受けることに。
そして一週間後。先生から言い渡された検査結果は『悪性』だったのです。
================================================
「進行がとても早いので、ハマーくんの体力にもよりますが、余命は一年ぐらいだと覚悟してください」という先生の言葉通り、悪性腫瘍はものすごいスピードでハマーの身体を蝕んでいきました。
▲2007年12月切除手術後のハマーくん。ちなみに、『線維肉腫』の発症は、ワクチンの接種や日光の影響など様々な要因が考えられるものの、何より遺伝による影響が大きく、食生活への配慮等で改善できる病気ではないとのだとか。
手術から4ヶ月。定期的な抗がん剤投与をおこなっても腫瘍の広がりが一向に止まらないため「これからどうすべきか?」を先生に相談したところ、提案されたのは4つの選択肢でした。
●もう一度手術をして腫瘍の皮膚をすべてとりのぞく。
●抗がん剤をうち続ける。
●これ以上負担を与えないためこのまま自然に任せる。
●安楽死。
自分の中では、安楽死は絶対にありえない。でも、もう一度手術を受けたり、抗がん剤投与のために何度も病院に通うことは、ハマー自身の体力を考えると状況的に辛い。
結果、『これ以上負担を与えないためこのまま自然に任せる』ことを選択し、手術から5ヵ月後の2008年春、ハマーは家族に見守られながら、わたしのベッドの上で天国へと旅立っていきました。
その選択肢が正しかったのかどうかはわかりません。
しかし、筆者がいまだに悔やまれるのは、最初に赤い発疹に気づいたときに、すぐに獣医さんで診察を受けていたら・・・ひょっとしてもう少し長くハマーと一緒の時間を過ごせたのかもしれないなぁということ。
ペットの病気を目の当たりにすると、わたしたち人間はあまりにも無力ではありますが、小さな変化を見逃さないようにしてあげることが、わたしたちにできる“唯一のこと”なのかもしれません。
オス猫に多いといわれている皮膚ガンの一種『線維肉腫』。愛猫・ハマーも、ある日突然何の前触れもなく『線維肉腫』を発症しました。
最初に異変に気づいたのは、ハマーが14歳になった2007年秋のこと。
鼻の下にニキビのような赤い発疹ができ、1ヶ月ほどするとどんどん赤い範囲が広がってきたので「ニキビが化膿したのかな?」と思いかかりつけの獣医さんに診てもらうことに。
すると、先生の口から放たれたのは、「これはニキビではありませんね。腫瘍です」との言葉。
「腫瘍が悪性か良性かは、切除しないとわかりません。良性であれば切除によって進行を食い止めることができますが、悪性腫瘍の場合は手術行為が刺激になって、さらに範囲が広がる可能性もあります。そして何よりハマーくんは高齢猫なので、手術の際の全身麻酔によるダメージが懸念されますが、切除手術を受けますか?」
悪性腫瘍・・・その言葉がショックで一瞬頭の中が真っ白になったものの「切除をするなら一刻も早いほうが良い」という先生の言葉に押され、切除手術を受けることに。
そして一週間後。先生から言い渡された検査結果は『悪性』だったのです。
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「進行がとても早いので、ハマーくんの体力にもよりますが、余命は一年ぐらいだと覚悟してください」という先生の言葉通り、悪性腫瘍はものすごいスピードでハマーの身体を蝕んでいきました。
▲2007年12月切除手術後のハマーくん。ちなみに、『線維肉腫』の発症は、ワクチンの接種や日光の影響など様々な要因が考えられるものの、何より遺伝による影響が大きく、食生活への配慮等で改善できる病気ではないとのだとか。
手術から4ヶ月。定期的な抗がん剤投与をおこなっても腫瘍の広がりが一向に止まらないため「これからどうすべきか?」を先生に相談したところ、提案されたのは4つの選択肢でした。
●もう一度手術をして腫瘍の皮膚をすべてとりのぞく。
●抗がん剤をうち続ける。
●これ以上負担を与えないためこのまま自然に任せる。
●安楽死。
自分の中では、安楽死は絶対にありえない。でも、もう一度手術を受けたり、抗がん剤投与のために何度も病院に通うことは、ハマー自身の体力を考えると状況的に辛い。
結果、『これ以上負担を与えないためこのまま自然に任せる』ことを選択し、手術から5ヵ月後の2008年春、ハマーは家族に見守られながら、わたしのベッドの上で天国へと旅立っていきました。
その選択肢が正しかったのかどうかはわかりません。
しかし、筆者がいまだに悔やまれるのは、最初に赤い発疹に気づいたときに、すぐに獣医さんで診察を受けていたら・・・ひょっとしてもう少し長くハマーと一緒の時間を過ごせたのかもしれないなぁということ。
ペットの病気を目の当たりにすると、わたしたち人間はあまりにも無力ではありますが、小さな変化を見逃さないようにしてあげることが、わたしたちにできる“唯一のこと”なのかもしれません。