なぜか『黒猫』と聞くと『不吉なもの!』と思ってしまう人も多いですよね。
特に欧米では黒猫に横切られると不幸になる、なんて不名誉なジンクスまで存在しています。
日本でも欧米の文化が流れてきた影響で『黒猫は不吉の前兆だ』と思っている人もすくなくありません。
しかし実は日本では元々黒猫は『幸せを運んできてくれる猫』で『福猫』であるとされていたのです♪
なぜ『黒猫』が不吉だと思われるようになってしまったのか、日本ではなぜ黒猫が福猫だと言われているのか、黒猫の秘密に迫ります
◆黒猫が不吉と言われていた理由は?
黒猫が欧米で『不吉』だと思われていた最大の理由は『黒猫が魔女の使いである』ということでしょう。
欧州で魔女狩りが行われていた頃『魔女は猫に姿を変える』『黒猫は魔女の変身した姿だ』という噂が真しやかに囁かれ、広がり、信じられていました。
『魔女』と呼ばれるようになる『ディアナ信仰者』達が集会のさいに猫や動物のお面を被ったり、猫の真似をしていたことが『魔女=黒猫』と言われる原因を作ったのだと言われています。
ディアナ信仰は元々古代エジプト文明の夜を司る『バステト』という神様とギリシャ神話の『地上のディアナ』という神様が融合した信仰です。
特にディアナ信仰の起源でもある古代エジプトの『バステト』という神様が黒猫だったこともあり、ディアナ信仰者たちは積極的に猫を集会に取り入れたと言われています。
そのためバステトのような『黒猫は魔女である』というイメージが定着してしまったようです。
こうして魔女信仰と黒猫が長い時を掛けて結び付いてしまい、罪もない黒猫達が迫害され、不吉だと言われるようになってしまいました。
◆一方日本では…?
日本では『夜でも目が見える』という理由から黒猫は『福猫』として厄災を払い魔除けになる、と信じられていました。
江戸末期には結核を払う、という迷信まであったようです。
いつ頃から日本でも『黒猫が不吉』というイメージがついたのかは定かではありませんが、少なくとも明治40年前後あたりまでは『黒猫は福猫だ』という記述が残っています。
猫のお話として最も有名であろう『吾輩は猫である』にでてくる『吾輩』のモデルになった猫は黒猫で、『福猫』として夏目漱石夫妻に可愛がられていたという話も残っているようです。
もちろん、今でも黒猫の招き猫が『厄除け』として売られていたり、お守りにされていたりもするので、『黒猫=福猫』という認識が日本から完全になくなったわけではないでしょう。
いかがでしたか?
所変われば猫に対する考え方がこんなにも変わってしまうのですね。
しかし日本において黒猫が不吉だというジンクスは迷信だと言っていいでしょう。
黒猫は厄払いをしてくれる素敵な猫です♪
黒猫ちゃんを見たら『ラッキー』と思ってあげてくださいね
(記事 ハナ)