はじめまして。ネコグラファーの前田悟志です。
「ネコグラファーって何?」と思った方も多いと思います。ネコを撮るフォトグラファーで「ネコグラファー」です。
私は都内近郊を中心に猫を飼っていらっしゃるお宅を訪問して、愛猫を撮影させていただくお仕事をしています。犬の場合、最近ではペットショップに連れて行ってプロのカメラマンが撮影してくれるサービスなどありますが、猫の場合って中々そうはいきませんよね。
無理やり猫を外に連れ出すのもストレスが掛かってかわいそうですし、ペットショップに連れて行っても怖がって硬い表情しか撮れない場合も多いと思います。
そんな時こそ「ネコグラファー」の出番です。ご自宅で撮影するので猫の自然な姿を撮影することができます。ぜひぜひお問い合わせください。
さて。
私は去年1年間で約200匹の飼い猫を撮影させていただきました。多頭飼いの方や猫カフェからの依頼もありますが、それでも150軒近くのお宅にお邪魔させていただいたと思います。
その中で、ふと気づいたことがあります。
「長生きしている猫ちゃんの飼い主さんは、女性の一人暮らしが多い」ということに…。
この3匹の共通点は「飼い主さんが一人暮らしの女性」ということです。(他にも同じような例は沢山ありました。)そして、高齢なのに毛艶もよく、例え病気であってもそれを感じさせない強さをもっていました。
確かに男性よりも女性の方が愛猫の体調の変化に敏感なのかもしれません。
ただ、それだけでは無い「何か」を感じるのです。
そう言えば、そもそも猫が世界中に広まったのは「大昔に貨物船のネズミ退治として重宝されていた」からという話もあります。また「鍋島の化け猫」のように飼い主の無念を猫がはらすという話も歌舞伎や講談にも出てきます。
「番犬」という言葉はありますが「番猫」というのはあまり聞きません。
確かに犬を番犬として飼っている方はいても、猫を番猫として飼っている方は少ないと思います。(あ、店番をする看板猫もいますけど…。)
でも、猫だって家を、そして飼い主さんを守ってるのではないかと思うのです。
前述の通り「飼い主さんが一人暮らしの女性」の場合、飼い猫が長生きするというのは、飼い主さんを守るために頑張って長生きしているのではないかと思っています。例え悪性リンパ腫のような重い病気になったとしても、その病気を感じさせない生命力は「ご主人様を守らなきゃ」という猫の強い意志があるからではないかと思うのです。
そして決定的な事件が起きました。
20歳オーバーの高齢猫を飼っていらっしゃった方から1通のメールが届いたのです。
「前田さん。先日うちの〇〇が虹の橋を渡りました。(中略)主人とふたり悲しみに包まれています。」
私がこの子を撮影させていただいた時には、飼い主さんは一人暮らしでした。
お話をお伺いすると結婚して旦那様と同居を始めた途端、猫が亡くなったとのことでした。
私は核心しました。
「猫は飼い主さんを守ってくれているんだ」と。
だから「一人暮らしの女性の飼い猫」は長生きするんだと。
飼い主のことを心配し、寂しい思いをさせないように頑張って長生きしてくれているんだと思うのです。
このことに気づいてから、私が一人暮らしの女性の方のお宅に撮影にお伺いした時には、帰り際に「ママのことを守ってくれてるんだね。偉いね。これからもママのことをよろしくね。」と猫に語りかけて帰るようにしています。
みなさんのお宅でも心当たりはありませんか?
特に一人暮らしで猫を飼っている女性の方はいかがでしょうか?
もし心あたりがあるようなら、そっと愛猫の横に座り、頭を優しく撫でながら「いつもありがとうね。これからもよろしくね。」って語りかけてあげてください。
きっと「別に気にしなくていいよ。」と見つめてくれるはずです。