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節分の日に年1回の御開帳!自性院の猫地蔵

招き猫発祥の地にはいくつかの説がありますが、東京都新宿区の西落合にあるお寺「自性院」にはこんな言い伝えが残っています。

「戦国時代に江古田・沼袋原(現在の東京都中野区江古田・沼袋付近)で合戦が起きた際、戦乱の中で道に迷ってしまった太田道灌を一匹の黒猫が自性院に招き、道灌はそのおかげで追手の敵から逃れることができた。その後、道灌は味方の兵を率いて態勢を立て直し、戦に勝利。道灌はこの黒猫に大変感謝し、死後には猫地蔵をつくって自性院に奉納した」

また、江戸時代にも別の猫面地蔵がこの自性院に奉納されたという記録があり、この二体の猫の地蔵があることから自性院は「猫寺」とも呼ばれているわけです。

これらの猫地蔵はいずれも秘仏となっていて、普段は見ることが出来ません。1年に1回、唯一御開帳されるのが節分の2月3日とのことで、先日足を運んでみました。

当日13時から行われた節分会のイベントでは、七福神の姿に扮した方たちが登場し、護摩法要や福豆配りなども実施。以前は豆まきや町内を練り歩くなどの催しも行われていたようですが、今年は規模を縮小して行われていました。それでもご近所の方や噂を聞きつけた猫好きな方などを中心に、境内には多くの人が訪れて賑わいを見せていました。

上の写真の緑の屋根の建物が地蔵堂です。残念ながら地蔵堂内は撮影禁止とのことで、猫地蔵様の写真はありませんが、二体とも数百年の歴史があるわけで、かなりすり減るなど相当の年季を感じさせるお姿でした。また、お堂の内部には招き猫などたくさんの猫グッズも併せて奉納されています。これらは参拝された方々から頂いたものなのだそうです。

境内には、ほかに石碑の猫塚なども設けられています。こちらは三味線になった猫の供養のために立てられたと言われていて、ちょっと複雑な気持ちになってしまいます。

この日はお参りのお土産に、先代の住職さんが描かれたというほのぼのとした猫手拭いを頂くことも出来ました。

上の写真は寺院の北側、新青梅街道沿いの門のところに鎮座している招き猫の像です。お寺のアクセスは都営地下鉄大江戸線の落合南長崎駅から徒歩2分程度。行ってみたい方はこの像を目印に訪れるとよいと思います。


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