千葉県浦安市の里親募集型保護猫カフェ「猫の館ME」は、成猫に特化した保護猫施設です。成猫は子猫に比べ譲渡のチャンスが本当に低く、時には全く決まらないことが数カ月も続いてしまうほど。日ごろから譲渡に向けた地道な努力が必要なのです。

努力が実り、2017年、晴れて館から卒業した猫たちのご紹介後編です。

アル(元2代目店長ぷう汰)・テト(元チェロ)

譲渡希望の方の描く、猫との暮らし。その中で最初は候補になっていなかった猫さんを提案したけれど、それが本当にドンピシャで、「今となってはこのコたち以外考えられない」というケースもあります。「アル」(元2代目店長ぷう汰)くんと「テト」(元チェロ)くんは、正にそんな決まり方をして卒業していった二人。でも本当に今のご家族にぴったりなマッチングでした。

ハル(元春風)

黒猫の「ハル」(元春風)くんのケースは、2016年春の卒業生「モカ」くんのご家族から先住猫さんとモカくんの関係についてご相談を受けたことがきっかけでした。モカくんは、先住ジルちゃんへ執拗にアタック攻撃をするとのこと。私たちはモカくんが若いパワーを持て余しているように感じたので、同じように館でパワーを持て余している黒猫の「ハル」(元春風)くんをご提案してみたのです。

ハルくんは人間のことも大好きな陽気な性格で、トライアルの初期にはもう、パパの気持ちを鷲掴みしてしまいました。そしてモカくんとの相性もバッチリ。モカくんのジルちゃんへの攻撃もぐんと減りました。ご家族の方が本当に笑顔で3ニャンの話をしてくださるのを見ると、マッチングの重要性をあらためて実感するのです。

ハチ(元瑛太)

逆に譲渡希望の方の希望が本当にビンゴなこともあります。一度トライアルを中断して戻って来た黒猫の「ハチ」(元瑛太)くん。見染められて行った2度目の譲渡先では、お姉ニャンの「ナナ」ちゃんとの相性がよく、すんなりお家に溶け込みました。そのケースもそうですが、先住猫さんとの相性はトライアル成功のポイントですね。

空・ルーナ(元リンダ)

先住猫さんのいるお家へ卒業した「空」くん。ところがその後、先住猫さんだったお姉ニャンのミルキーちゃんが亡くななってしまいました。ご家族は寂しさを紛らわすため、館に遊びに来てくれたのですが・・・ちょうど入居したてだった「ルーナ」(元リンダ)ちゃんと出会い、ご家族はすっかりメロメロに。そして空くんの妹として迎え入れることになりました。空くんの大らかな性格に助けられ、今ではすっかり「家族」になったルーナちゃんです。相性が良かったのでしょうね。

まろ

じっくり家族になる猫さんを決める人もいれば、ひと目惚れというケースもあります。
こちらの「まろ」さんは、まさにピピピとご家族全員で電波が走り、卒業していったシンデレラボーイです。

ミミ

「ミミ」ちゃんは、ご家族がじっくり何度も館に通い、家族会議を重ねて決まったご縁です。卒業後はほとんどケージ不要なくらいすぐにお家に溶け込んで、今では女王様としてお家で一番偉い立場なのだそうです。ミミちゃんも一人っ子気質なので、猫のいない空間が嬉しくてしかたないでしょうね。

ミィー

2017年は、けじめで「ミィー」も卒業生に加えさせていただきました。ミィーは猫の館MEを始める前に譲渡した猫さんなのですが、ご家族の方が亡くなり戻ってきていた猫さんです。最初はラウンジにも出ていたのですが、この3月で7歳になること、先天的な腎臓の遺伝があり、腎不全になる運命であることなどの理由で再譲渡はせず、私がこの先看取りまで行うことを決めました。今は重役スタッフとして暮らしてもらっています。

そして最後に。

マイク

人家族のもとへではなく、お空へ卒業して行った「マイク」。約5年間の活動の中で唯一、お星さまとして見送る試練を私たちに課した猫です。マイクのことに関しては個人的には後悔があります。

ですが、マイクのお別れには大勢のお客様が駆けつけてくださり、こんなにもたくさんの方々から愛されていたのだな、ということを実感することができました。マイクからは大切なことを多く学ばせてもらいました。

+ + +

年間何百頭も譲渡している団体さんに比べると、成猫を地味に譲渡している私たちの活動は緩いのかな、と思うこともあります。しかし成猫さんだって甘えたいし、自分だけのお家を見つけてあげたい。仔猫の縁結びは手掛けている方々も多く、私たちでなくても大丈夫。だから私たちは、これからも成猫に特化して活動を続けていこう。そんなことを誓う2018年の初めです。

今年はどんな人家族が、ここにいる猫たちを迎えに来てくれるかなと期待に胸を膨らませ、この活動が少しでも長く続けていけるよう、多くの方の応援を力に変えて進んでまいります。

 

著者:猫の館ME 小倉則子

千葉県浦安市の里親募集型保護猫カフェ「猫の館ME」は、成猫に特化した保護猫施設です。成猫は子猫に比べ譲渡のチャンスが本当に低く、時には全く決まらないことが数カ月も続いてしまうほど。日ごろから譲渡に向けた地道な努力が必要なのです。

努力が実り、2017年、晴れて館から卒業した猫たちのご紹介後編です。

アル(元2代目店長ぷう汰)・テト(元チェロ)

譲渡希望の方の描く、猫との暮らし。その中で最初は候補になっていなかった猫さんを提案したけれど、それが本当にドンピシャで、「今となってはこのコたち以外考えられない」というケースもあります。「アル」(元2代目店長ぷう汰)くんと「テト」(元チェロ)くんは、正にそんな決まり方をして卒業していった二人。でも本当に今のご家族にぴったりなマッチングでした。

ハル(元春風)

黒猫の「ハル」(元春風)くんのケースは、2016年春の卒業生「モカ」くんのご家族から先住猫さんとモカくんの関係についてご相談を受けたことがきっかけでした。モカくんは、先住ジルちゃんへ執拗にアタック攻撃をするとのこと。私たちはモカくんが若いパワーを持て余しているように感じたので、同じように館でパワーを持て余している黒猫の「ハル」(元春風)くんをご提案してみたのです。

ハルくんは人間のことも大好きな陽気な性格で、トライアルの初期にはもう、パパの気持ちを鷲掴みしてしまいました。そしてモカくんとの相性もバッチリ。モカくんのジルちゃんへの攻撃もぐんと減りました。ご家族の方が本当に笑顔で3ニャンの話をしてくださるのを見ると、マッチングの重要性をあらためて実感するのです。

ハチ(元瑛太)

逆に譲渡希望の方の希望が本当にビンゴなこともあります。一度トライアルを中断して戻って来た黒猫の「ハチ」(元瑛太)くん。見染められて行った2度目の譲渡先では、お姉ニャンの「ナナ」ちゃんとの相性がよく、すんなりお家に溶け込みました。そのケースもそうですが、先住猫さんとの相性はトライアル成功のポイントですね。

空・ルーナ(元リンダ)

先住猫さんのいるお家へ卒業した「空」くん。ところがその後、先住猫さんだったお姉ニャンのミルキーちゃんが亡くななってしまいました。ご家族は寂しさを紛らわすため、館に遊びに来てくれたのですが・・・ちょうど入居したてだった「ルーナ」(元リンダ)ちゃんと出会い、ご家族はすっかりメロメロに。そして空くんの妹として迎え入れることになりました。空くんの大らかな性格に助けられ、今ではすっかり「家族」になったルーナちゃんです。相性が良かったのでしょうね。

まろ

じっくり家族になる猫さんを決める人もいれば、ひと目惚れというケースもあります。
こちらの「まろ」さんは、まさにピピピとご家族全員で電波が走り、卒業していったシンデレラボーイです。

ミミ

「ミミ」ちゃんは、ご家族がじっくり何度も館に通い、家族会議を重ねて決まったご縁です。卒業後はほとんどケージ不要なくらいすぐにお家に溶け込んで、今では女王様としてお家で一番偉い立場なのだそうです。ミミちゃんも一人っ子気質なので、猫のいない空間が嬉しくてしかたないでしょうね。

ミィー

2017年は、けじめで「ミィー」も卒業生に加えさせていただきました。ミィーは猫の館MEを始める前に譲渡した猫さんなのですが、ご家族の方が亡くなり戻ってきていた猫さんです。最初はラウンジにも出ていたのですが、この3月で7歳になること、先天的な腎臓の遺伝があり、腎不全になる運命であることなどの理由で再譲渡はせず、私がこの先看取りまで行うことを決めました。今は重役スタッフとして暮らしてもらっています。

そして最後に。

マイク

人家族のもとへではなく、お空へ卒業して行った「マイク」。約5年間の活動の中で唯一、お星さまとして見送る試練を私たちに課した猫です。マイクのことに関しては個人的には後悔があります。

ですが、マイクのお別れには大勢のお客様が駆けつけてくださり、こんなにもたくさんの方々から愛されていたのだな、ということを実感することができました。マイクからは大切なことを多く学ばせてもらいました。

+ + +

年間何百頭も譲渡している団体さんに比べると、成猫を地味に譲渡している私たちの活動は緩いのかな、と思うこともあります。しかし成猫さんだって甘えたいし、自分だけのお家を見つけてあげたい。仔猫の縁結びは手掛けている方々も多く、私たちでなくても大丈夫。だから私たちは、これからも成猫に特化して活動を続けていこう。そんなことを誓う2018年の初めです。

今年はどんな人家族が、ここにいる猫たちを迎えに来てくれるかなと期待に胸を膨らませ、この活動が少しでも長く続けていけるよう、多くの方の応援を力に変えて進んでまいります。

 

著者:猫の館ME 小倉則子