第八話
Subject: 【報告】ヘキサにゃん
From:nyantama@silvervinekingdom.org
Date:2014/06/13 21:07
To:king@silvervinekingdom.org
シルバーバイン王国
親愛なるにゃんこ大王殿
エンジニアのにゃんたまです。
先日の六角形を基準とした板で試作品を作りました。これまでにない安定感とデザイン性を兼ね備え、そして量産が可能な設計となったと思います。六方向に連結できるので、色々な形を組むことができます。当初の模型で作った「snow」と「グラファイト」に似た形状も、これで作ることができます。ムウさんもイヤイヤながらモデルをやってくれました。
お洒落だなぁと思ったので、このタワーをシルバーバイン大学のデザインコンテストに応募しました。
いったいこのタワーの組み方はどれほどあるのか、ムウさんと計算しました。かなり多くの組み方があるのです。ある時、1セット25枚で組み方が何パターンあるのか、計算しようとなりました。ムウさんが説明してくれました。もし1枚なら1通り、2枚でも1通り、3枚は3通り、4枚は7通り……。
例えば、6枚の場合、この写真のように、24通りのつなぎ方が考えられると思います。
あとから、ムウさんが気づいたのですが、6枚を輪にする方法もありました。写真に撮り損ねました。ということで、25通りでしょうか。
では全体で何通りあるのか。例えば1階を6枚、2階も6枚としたとき、25×25=625通りあります。タワーですから、2階建てということはありませんので、高さ方向の組み合わせもあります。
仮に1階6枚、2階6枚、3階4枚、4階4枚、5階4枚、6階1枚としたとき
25×25×7×7×7×1=214375通り。これで20万通りを超えます。
4階建てで全て6枚ずつにしたという条件付きでは25×25×25×25=39万625通り。
ちょっとこのあたりで計算を止めました……。
「だいたい……1千万通り以上だな」
数学が得意なムウさんでもお手上げです。