前回(https://nyanmaga.com/medical-aroma/)は猫に危険な精油をご紹介しました。
今回は危険な精油はもちろん避けた上で、どのような精油を選んだらよいのかについてお話し致します。
日本では精油は雑貨扱いです。医薬品でもなく、食品でもありません。雑貨なのです。雑貨扱いということは法的に規制がなく、誰でも気軽に精油を販売することができます。
つまり、誰でも販売できるということは、その品質はピンからキリまであると容易にご想像できると思います。
100円ショップの精油から超高級精油まで、高価な精油はお財布が…だからと言って100円の精油って大丈夫? と心配になりますよね。
メディカルアロマの考え方では、下記のような基準で精油を選ぶことを推奨しています。
1)厚生労働省指定期間による分析表が精油ごとにあるか。
2)分析表中の記載について:成分表記が0.01%まで記載されているか。酸価、ケン価、屈折率、比重、旋光度、農薬(29種)、防腐剤等の検査がされているか。学名、ロット番号、消費期限の記載があるか。
分析表とは、このようなものをさします。
いろいろ難しいことを書きましたが、このような表がついていない精油は安心できません。中に何が入っているかわからないのですから。100%天然と謳っておきながら、混ぜ物が入っていることはおおいに考えられます。販売者の精油の品質への自信と良心が成分表からわかりますね。
また収穫の気候条件や土壌、収穫年等によって成分に影響がでます。つまり、同じ精油でもロットや収穫地が違えば成分は微妙に違ってくるのです。成分が違えば、精油の効果も違ってきます。いかに成分表が大切かおわかりいただけると思います。
また、パッと見ただけの判断として、茶色以外の瓶に入っている精油はいかがなものでしょうか。精油は揮発しやすく、遮光のために瓶に色がついています。ブルーやグリーンの瓶の精油を時々みかけますが、実はこの2色は遮光度が低い。基本、遮光瓶といったら茶色なのです。医療現場を考えていただくとわかりやすいのですが、薬品の瓶でブルーやグリーンをみたことがありますか? すべて茶色ではないでしょうか? 瓶の色だけでも販売者の知識が問われてしまうわけですね。
さて、このような基準で精油を選んでいただいたとして、精油の取り扱い方の基本も知っておきましょう。
1)直射日光の当たるところは避け、風通しの良い冷暗所に置く。
2)遮光性のあるガラス瓶に入れて保管する(プラスチックなどに入れると溶ける場合があります)。
3)精油は揮発するため、使用後は蓋をしっかり閉める。
4)ペット・子供の手の届かないところにおく(猫は特に要注意ですね)。
5)精油は引火性があるため火のそばに置かない。
6)瓶は横に寝かさない。
上記を考えますと、できればアロマボックスなどの木製の箱や引き出しに保管するのがよいでしょう。
まだまだ尽きない精油のこと、次回はどのようなお話にしましょうか? もし何かご質問などあれば、出来るだけお応えしたいと思います♪
<お知らせ>
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