カクゴ
晧(アキラ)を迎えるにあたり、典型的一人っ子気質の好(スー)の性格、経済面その他etc、取り巻く環境に私は悩んだ。好を迎える時もそうだったが、ふとした時の表情が「この世の終わりのような顔をしている」と言われる状態。(割と感情が顔に出やすいタイプ)。そうは言っても迎えることに決めたのだから、好には晧を迎えることを何度も伝え(なぜか平謝り)、準備を進めていた。
しかし私は、好になんとなく母性を期待していた。年の差は約5歳半。好は大人しいし良い子だから、きっと大丈夫…甘かった。家は戸建だからスペースはあるし、住み分けできるしきっと大丈夫…そうでもなかった。好はそれまでは年に一度、シャーするかしないかだったのに、とにかく晧を受け入れられなくて、幼児相手にシャーシャーシャーシャー大人げない。そして好は私にも日常的にシャー(多分、文句)するようになる。
一方、晧はと言えば人の手で、ある意味ちやほや育てられたので天真爛漫。好にシャーされても、あまり気にしない。私(人)の傍に常にいるベッタリの甘えん坊に育つ。
猫もそれぞれ
好と晧の性格の違いに、性別の違いはあるにしろ、本当に同じ猫?と戸惑う私。
好は賢く、ダメと教えるととりあえずはやらない。しかし晧は言っている傍からやらかす。
好は○○、だけど晧は××。こういう事例がたった2匹の比較で多発する。そこで気づく、というか悟る。
「猫は○○。-ただしその猫による」。猫はこうだという定型フォーマットなどない。
晧が来て1年ほどは事実上、家庭内別居。ご飯場所もトイレも別の部屋でしていたが、夏の暑さにエアコンを何台も稼働するわけにいかない等の理由で、徐々に一緒の場所へシフト。2年以上経過した今、未だに好と晧は仲良しとは言えず、2匹寄り添う姿は見ることはできないけれど、それでも一緒に暮らすうちに「家族」と認識している様子。私は板ばさみな苦労はするけど、1匹より2匹の方が楽しい。
私の仕事は泊まりの出張も年に数回あり、その間はペットシッターさんにお願いしているのだが、シッターさんの目から見ても2匹の違いは明確で、留守番報告メールがとても楽しい。好と晧はどちらが可愛いとかではなく、もう家族なのだからどっちも大切。いないと無理。家族として、それなりにバランスがとれてきている。
実家問題、相続編へ
時期は前後するが、そのころ、相続税について法改正が実施されていた。セミナー告知でも相続関係ネタがいっぱい。他人ごとではないため、いくつかのセミナーに足を運び始めていた。
3月2週目現在
実家にあふれるモノ問題、とりあえずは一段落。(完全に終結はしていない)
実家には梅の木が一本あり、毎年梅仕事を楽しんでいたが、これでお別れ。
梅の花が散る中、解体祭を実施しました。今まで本当にありがとう。
著者:飯田香