とても人懐っこい猫です。人の足元に寄ってきて、なぜだか人の目をじ〜っと見つめます。
ちょっと不思議な感覚を覚えます。手におやつを持っているとか、おもちゃを持っているとかなら分かりますが、そうではないのですね。自然に人のそばにいるのです。
墨田区の向島にある保護猫カフェ CATS&DOGS CAFE(キャッツ&ドッグスカフェ)にこの子は居ます。名前はチョコ、女の子です。おそらくアビシニアン。2013年ごろの生まれだそうです。
「おそらく」という言い方からも分かるように、この子もまた保護猫です。純血種にしか見えない猫も時々保護猫カフェにはいるのですね。
2016年5月に、交通事故にあったであろう状態で行き倒れていたそうです。骨盤骨折でした。幸運にも保護してくれる人がいて病院に運ばれました。幾つかの病院を転々とし行き着いたのが、CATS&DOGS CAFEの掛かり付けの病院だったのです。
CATS&DOGS CAFEで里親さんを募集する場合、通常は複数飼いを勧めますが、チョコに限っては1頭飼いもありとしています。理由は他の猫との相性があまり良くないからです。
人間にはものすごく愛想がいいのに、他の猫にはちょっかいを出す、これはもしかすると、元々1頭で室内で人間に飼われていたのかもしれません(あくまで憶測です)。なぜそれが外で骨盤骨折した状態で行き倒れることになったのか、その経緯は知る由もありませんが。
手術した病院でポスターを貼り、飼い主さんが名乗り出ることを期待しつつ1年が経過しましたが結局現れず、里親募集に切り替えることになりました。チョコに会ってみたい方はぜひ、CATS&DOGS CAFE をお尋ねください。東武伊勢崎線曳船駅から徒歩10分です。
オーナーの吉田さんが動物の保護活動に関わるきっかけになったのは、20年以上前に家族でイギリスに旅行した際、幼い息子さんが言ったひと言。日本のようなペットショップがないことを不思議に思い、「イギリスの人はどこで犬を買うの?」と聞かれたことだそうです。
以来、自分の住む身近な地域でできることを考え、向島のこの場所に2010年、保護猫カフェCATS&DOGS CAFEをオープンしました。
以来、吉田さんの活動に賛同する協力者が集まり、情報を共有するスペースにもなっています。相談ごとなどがあるときも足を運んでみるといいと思います。
著者:ねこたろう