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猫のゆりかご?

「あやとり」のことを英語で「cat’s cradl = 猫のゆりかご」と言うのだということを知ったのは、恥ずかしながら、つい数年前、この作品を読んだ時だった。

『猫のゆりかご』ガート・ヴォネガット・ジュニア著/伊藤典夫訳/早川書房/昭和54年7月初版)

『タイタンの妖女』『スローターハウス5』などで知られ、20世紀アメリカ人作家の中で最も広く影響を与えた人物とされている、そうだ。私は外国のSF作品にあまり興味が無く、ほとんど読んでこなかったため、この仕事に携わるようになって初めて読んだのだが……うーん、個人的な好みで言えば、やはりちょっと苦手かも…^^;
それはともかく。
途中で父が主人公の少年に猫のゆりかご=あやとりを作ってあげるシーンが出てくる。本作のあらすじを考えると、どうして作者が『猫のゆりかご』という題名にしたのか、図りかねるが、なにか象徴的な意味があるのかな。そのうち、読み返してみようか…。

それにしても、あやとりというのはとても日本的なイメージがあったので、アメリカにもあったのか~と意外に思い、検索してみてところ…それどころか、世界各地で3千種を超えるあやとりが伝承されていることがわかっているそうだ。奥が深いなぁ。
そして、そのことを実感したのが、この絵本。

『ひげをぴくぴく』ジャネット・マクレーン文/アンドリュー・マクレーン絵/いとうひろし訳/瑞雲舎/平成9年4月初版

『ひげをぴくぴく』より

シャム猫のリンが毛糸で遊んでいるうちに、ぐるぐる巻きにからまってしまったページ、の上に小さく「ねこのゆりかご」として子どもがあやとりをしている様子が描かれているのを発見して、「あっ!」。
「お~、ねこのゆりかご! ホントにねこのゆりかごって言うんだー。(あやとりは)外国にもあるんだぁ」と、なんだかとても嬉しくなったのだった。

『ひげをぴくぴく』より

『ひげをぴくぴく』は、ある家の子どもたちと猫との日常を描いた絵本。登場する猫は6匹だけど、みんな飼い猫なのか、もしかしたら半ノラもいるのかも? 一番目つきがするどくて、毛がちょっとボサボサで、やんちゃそうなヤツはノラかもしれないなぁ~などと想像しながら読む。窓辺から外をじっと眺めていたり、袋や箱に入るのが好きだったり、棚に乗っては物を落としてしまったり…猫を飼っている人なら、「あぁ、そうそう! こういうこと、あるある!」ということばかりなんだろうなぁ。

『ひげをぴくぴく』より。

『ひげをぴくぴく』より。ちょっと前、まさにこういう写真をテレビの動物番組で見た気がする…

『ひげをぴくぴく』より。うちの近所のマンションの垣根にも猫が潜んでいるのをよく見かける。写真を撮ろうとすると、逃げちゃうんだけど…

ね!


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