こんにちは♪
ウィズキャット専属動物看護士の林です。
今回はアロマに使われる「精油(エッセンシャルオイル)」と猫ちゃんについてお話しします。

精油(エッセンシャルオイル)とは、自然の中の植物(花・種・果実・樹皮・葉)から抽出された天然純度100%の揮発性のオイルのことです。精油は極度に濃度が高く、バラの精油1滴に30~50本分バラが使われていることもあるのだとか。

「自然のもの100%なんだったら、猫のカラダにもいいのでは?」そう感じる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし濃度が高い精油は、口にしたり大量にカラダに入ると人間でも害が出ます。

さらに、猫ちゃんは、人間や犬とカラダの造りが違います。完全な肉食である猫ちゃんの肝臓は、植物を代謝する必要がなかったため、解毒するための解毒機構のひとつである「グルクロン酸抱合」がなく、精油の毒性を分解することができないと言われています。

そのため、雑食性である人間や犬にとってアロマテラピーとして使用できる精油も、猫ちゃんにとってはカラダに悪いものとなってしまうことがあるのです。

私が猫ちゃんに精油を使用してはいけないと知ったのは、動物の専門学校の「蜜蝋」と「精油」を混ぜて「犬用の肉球クリーム」を作る授業でのことでした。

「これ、うちの猫にも使用できますか?」と講師の先生に聞いてみたところ、「精油が入っているから、猫には使えない」と教えてもらいました。しかし「なぜ猫に使用できないのですか?」と動物の専門学校の講師の先生に聞いても、獣医師の先生に聞いても「危険な可能性があるから」としか答えをもらうことができませんでした。

猫ちゃんにとって危険な「精油」の成分に関する研究はまだまだ少なく、専門家でもよくわからない。それが猫ちゃんに対する精油の危険性の実状なのです。

「精油のもとになっている植物」の猫ちゃんへの毒性を獣医師は知っているかもしれません。しかし、1滴の精油には「精油のもとになっている植物」が何倍にも濃縮されています。しかも精油の濃度は植物や抽出方法などにより変わってきます。獣医師が精油1滴にどのくらいの量の植物が入っているのか把握し、どの程度の量で猫ちゃんに害があるのかを考慮することはとても難しいことなのです。

精油を使用しないことが、猫ちゃんにとっては1番の安全と言えるかもしれません。アロマを生活の一部から切り離してしまうのはなかなか難しいかもしれませんが、リスク回避の選択肢として視野に入れておいていただけたらと思います。

 

著者:ウィズキャット林 ゆみ

こんにちは♪
ウィズキャット専属動物看護士の林です。
今回はアロマに使われる「精油(エッセンシャルオイル)」と猫ちゃんについてお話しします。

精油(エッセンシャルオイル)とは、自然の中の植物(花・種・果実・樹皮・葉)から抽出された天然純度100%の揮発性のオイルのことです。精油は極度に濃度が高く、バラの精油1滴に30~50本分バラが使われていることもあるのだとか。

「自然のもの100%なんだったら、猫のカラダにもいいのでは?」そう感じる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし濃度が高い精油は、口にしたり大量にカラダに入ると人間でも害が出ます。

さらに、猫ちゃんは、人間や犬とカラダの造りが違います。完全な肉食である猫ちゃんの肝臓は、植物を代謝する必要がなかったため、解毒するための解毒機構のひとつである「グルクロン酸抱合」がなく、精油の毒性を分解することができないと言われています。

そのため、雑食性である人間や犬にとってアロマテラピーとして使用できる精油も、猫ちゃんにとってはカラダに悪いものとなってしまうことがあるのです。

私が猫ちゃんに精油を使用してはいけないと知ったのは、動物の専門学校の「蜜蝋」と「精油」を混ぜて「犬用の肉球クリーム」を作る授業でのことでした。

「これ、うちの猫にも使用できますか?」と講師の先生に聞いてみたところ、「精油が入っているから、猫には使えない」と教えてもらいました。しかし「なぜ猫に使用できないのですか?」と動物の専門学校の講師の先生に聞いても、獣医師の先生に聞いても「危険な可能性があるから」としか答えをもらうことができませんでした。

猫ちゃんにとって危険な「精油」の成分に関する研究はまだまだ少なく、専門家でもよくわからない。それが猫ちゃんに対する精油の危険性の実状なのです。

「精油のもとになっている植物」の猫ちゃんへの毒性を獣医師は知っているかもしれません。しかし、1滴の精油には「精油のもとになっている植物」が何倍にも濃縮されています。しかも精油の濃度は植物や抽出方法などにより変わってきます。獣医師が精油1滴にどのくらいの量の植物が入っているのか把握し、どの程度の量で猫ちゃんに害があるのかを考慮することはとても難しいことなのです。

精油を使用しないことが、猫ちゃんにとっては1番の安全と言えるかもしれません。アロマを生活の一部から切り離してしまうのはなかなか難しいかもしれませんが、リスク回避の選択肢として視野に入れておいていただけたらと思います。

 

著者:ウィズキャット林 ゆみ