こんにちは。NPO法人もりねこです。
私たちは岩手県盛岡市にて猫の保護とおうち探しを目的とした保護猫カフェを運営しています。
早いものでもう3月も終わりに近づいてきました。もりねこがNPO法人として法人を設立してから2回目の決算を迎える時期となり、今年度のまとめと来年度の準備でスタッフは大忙しのシーズンです。
そんな人間たちのことなどつゆ知らず、、、キャリアルームのど真ん中でのんびりお昼寝中の武士(タケシ)くん。
さてさて、個人で始めた事業がNPOの運営に代わり、私たち自身もNPOの運営にやっと慣れてきたところではありますが、残念ながら世間では一部の悪質なNPOによる不祥事なども取り上げられていることから、NPOに対する疑問の声や誤解があるのが現状です。今回はそんなNPOとして猫を助けるお仕事をしていくことについて書いてみたいと思います。
そもそもNPOって??
NPO法人とは特定非営利活動法人の略称です。特定非営利活動とは、特定の20種類の分野に該当する活動であり、不特定かつ多数のものの利益に寄与することを目的とするものです。非営利というと、ボランティア活動と思われがちですが、実はそうではありません。ボランティア活動は個人の自由意志に基づく活動ですが、NPO法人の活動は社会的なニーズに対して行政でも営利企業でもカバーできていない、特定の分野に取り組むための活動です。
利益を得てもいいの??
もりねこでは保護猫カフェの運営やグッズの販売などで利益を得ています。譲渡の際には、活動の維持や医療費の一部ご負担としてご協力金もお願いしています。「非営利なのにお金をもらっていいの?」と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、非営利とは、無償で活動するということではありません。
お店を借りるにも、スタッフを雇うにも、月々の光熱費や電話代、猫たちのごはんや病院代などを支払うのにも、もりねこを運営していくためにはたくさんのお金がかかります。会員からの会費や寄付金だけではとてもまかなうことができないのが実情です。
NPO法人には自分たちで安定した運営をしていくことが求められているのです。そのためであれば職員にお給料を支払うことも可能です。
また、職員としてのお給料の他に、NPO法人は役員報酬を受け取ることもできますが、もりねこでは役員報酬はなしと決めていますので、理事のお仕事はボランティアで運営しています。代表の親族などは役員に入っていません。もちろん、法人として事業を営んでいますので、法人税などの各種税金も支払っています。
では、営利企業との違いはどこにあるのかと言いますと、営利企業では利益を社員や株主で分配することができますが、非営利活動では事業によって得られた利益は分配せず、本来の目的のための活動に充てていかなければなりません。
もりねこのようなNPO法人が提供するサービスの受益者は、金銭的な負担が困難な場合が多くあります。もりねこが支援する対象は「猫」ですが、もちろん猫自身がお金を背負ってやってきてくれるわけではありません。
一般の企業ではより良いサービスを提供すればするほど、お客さまからそれに見合った対価を直接受け取ることができますが、もりねこの場合は猫たちにより良いサービス(手厚い医療を受けさせたり、質の良いフードを食べさせたり、お世話するスタッフを増員したり、より広いスペースを確保したり)を提供すればするほど、赤字になってしまうのです。
そこで、気持ちを同じく猫たちを支援したいという皆さまから猫たちに代わってお金をいただき、そんな皆さまに代わってもりねこが猫たちの支援をさせていただいているのです。
今年度は皆さまのご支援のおかげで、同ビルの5FにFIVキャリアをはじめとするハンディを持った猫たちも保護できるシェルターを開設することができました。なかなかおうちが見つかりにくいキャリア猫たちも安心して幸せに暮らしています。
NPOの活動は透明性が大事!
NPO法人は毎年財産目録、貸借対照表および活動計算書(収支計算書)を事業報告書等とともに、誰にでも公開する義務があります。活動を支えてくださっているご支援者さまに活動の成果をご報告するとともに、ご提供いただいた資金がどのように使われているのかを明確にすることで信頼性が高まり、次のご支援や、新たなご支援者さまとの出会いにつなげるためです。
もりねこをNPO法人にした理由にも、この透明性を高めるためというのが狙いでもありました。
実はNPOになる前から運営の内容は実質的にNPOと変わらないものでしたが、個人事業として受けた寄付金はどんなに活動のために使っていても個人で受けたものとして処理しなければならず、ご支援くださる方にご心配をおかけしているのではないかと懸念していました。お互いに誤解をなくし、皆さまとともに気持ちよく活動を続けるため、また、誰が代表になってもスムーズに引き継ぎ安定して続けていくために、もりねこはNPO法人として活動していくことにしたのでした。
「ニャンだかよくわからないけど、要はもりねこスタッフみんな、私たちと支援者さまに仕えているということよ」と、猫店長のミケにゃんが申しております。
そんなわけで、この4月からNPO法人もりねこは3期目に突入いたします。これからも「猫も人も幸せな社会の実現」という目的からブレることなく突き進んでいきますので、何とぞ変わらぬ応援をいただければ幸いです。
著者:もりねこ
こんにちは。NPO法人もりねこです。
私たちは岩手県盛岡市にて猫の保護とおうち探しを目的とした保護猫カフェを運営しています。
早いものでもう3月も終わりに近づいてきました。もりねこがNPO法人として法人を設立してから2回目の決算を迎える時期となり、今年度のまとめと来年度の準備でスタッフは大忙しのシーズンです。
そんな人間たちのことなどつゆ知らず、、、キャリアルームのど真ん中でのんびりお昼寝中の武士(タケシ)くん。
さてさて、個人で始めた事業がNPOの運営に代わり、私たち自身もNPOの運営にやっと慣れてきたところではありますが、残念ながら世間では一部の悪質なNPOによる不祥事なども取り上げられていることから、NPOに対する疑問の声や誤解があるのが現状です。今回はそんなNPOとして猫を助けるお仕事をしていくことについて書いてみたいと思います。
そもそもNPOって??
NPO法人とは特定非営利活動法人の略称です。特定非営利活動とは、特定の20種類の分野に該当する活動であり、不特定かつ多数のものの利益に寄与することを目的とするものです。非営利というと、ボランティア活動と思われがちですが、実はそうではありません。ボランティア活動は個人の自由意志に基づく活動ですが、NPO法人の活動は社会的なニーズに対して行政でも営利企業でもカバーできていない、特定の分野に取り組むための活動です。
利益を得てもいいの??
もりねこでは保護猫カフェの運営やグッズの販売などで利益を得ています。譲渡の際には、活動の維持や医療費の一部ご負担としてご協力金もお願いしています。「非営利なのにお金をもらっていいの?」と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、非営利とは、無償で活動するということではありません。
お店を借りるにも、スタッフを雇うにも、月々の光熱費や電話代、猫たちのごはんや病院代などを支払うのにも、もりねこを運営していくためにはたくさんのお金がかかります。会員からの会費や寄付金だけではとてもまかなうことができないのが実情です。
NPO法人には自分たちで安定した運営をしていくことが求められているのです。そのためであれば職員にお給料を支払うことも可能です。
また、職員としてのお給料の他に、NPO法人は役員報酬を受け取ることもできますが、もりねこでは役員報酬はなしと決めていますので、理事のお仕事はボランティアで運営しています。代表の親族などは役員に入っていません。もちろん、法人として事業を営んでいますので、法人税などの各種税金も支払っています。
では、営利企業との違いはどこにあるのかと言いますと、営利企業では利益を社員や株主で分配することができますが、非営利活動では事業によって得られた利益は分配せず、本来の目的のための活動に充てていかなければなりません。
もりねこのようなNPO法人が提供するサービスの受益者は、金銭的な負担が困難な場合が多くあります。もりねこが支援する対象は「猫」ですが、もちろん猫自身がお金を背負ってやってきてくれるわけではありません。
一般の企業ではより良いサービスを提供すればするほど、お客さまからそれに見合った対価を直接受け取ることができますが、もりねこの場合は猫たちにより良いサービス(手厚い医療を受けさせたり、質の良いフードを食べさせたり、お世話するスタッフを増員したり、より広いスペースを確保したり)を提供すればするほど、赤字になってしまうのです。
そこで、気持ちを同じく猫たちを支援したいという皆さまから猫たちに代わってお金をいただき、そんな皆さまに代わってもりねこが猫たちの支援をさせていただいているのです。
今年度は皆さまのご支援のおかげで、同ビルの5FにFIVキャリアをはじめとするハンディを持った猫たちも保護できるシェルターを開設することができました。なかなかおうちが見つかりにくいキャリア猫たちも安心して幸せに暮らしています。
NPOの活動は透明性が大事!
NPO法人は毎年財産目録、貸借対照表および活動計算書(収支計算書)を事業報告書等とともに、誰にでも公開する義務があります。活動を支えてくださっているご支援者さまに活動の成果をご報告するとともに、ご提供いただいた資金がどのように使われているのかを明確にすることで信頼性が高まり、次のご支援や、新たなご支援者さまとの出会いにつなげるためです。
もりねこをNPO法人にした理由にも、この透明性を高めるためというのが狙いでもありました。
実はNPOになる前から運営の内容は実質的にNPOと変わらないものでしたが、個人事業として受けた寄付金はどんなに活動のために使っていても個人で受けたものとして処理しなければならず、ご支援くださる方にご心配をおかけしているのではないかと懸念していました。お互いに誤解をなくし、皆さまとともに気持ちよく活動を続けるため、また、誰が代表になってもスムーズに引き継ぎ安定して続けていくために、もりねこはNPO法人として活動していくことにしたのでした。
「ニャンだかよくわからないけど、要はもりねこスタッフみんな、私たちと支援者さまに仕えているということよ」と、猫店長のミケにゃんが申しております。
そんなわけで、この4月からNPO法人もりねこは3期目に突入いたします。これからも「猫も人も幸せな社会の実現」という目的からブレることなく突き進んでいきますので、何とぞ変わらぬ応援をいただければ幸いです。
著者:もりねこ