hesoten

我が家の愛猫ハッチは、私が中学生のころに拾ってきた猫です。

全身真っ黒の子猫で、雨の中ずぶ濡れになりながら震えていた姿は、まるでボロ雑巾のようでした。母にいたっては、拾ったばかりのハッチを見た瞬間、「よりによってそんな汚い猫拾ってきて!」と言ったほどです。今では笑い話ですが、当時は本当にそう思ったらしく、ボロ雑巾のハッチを見た時は卒倒しそうになったとか・・・。

ハッチ

当時は新築だったため、「猫は家中爪研ぎしてガリガリにするからダメだ(注1)」ときつく両親に言われていましたし、私も保護センター(注2)に連れて行くまでの数日だけと心に決め、しばらく我が家で世話をすることになりました。ところが、ハッチが来た翌日に突然祖父の訃報が入ったのです。

それからは、家中バタバタでとても保護センターどころではなくなってしまいました。葬儀のために一週間ほど家を空けなくてはいけないことになり、その間子猫のハッチを放っておくわけにもいかず、仕方なく一緒に連れていくことになりました。

ところが出発の日の夜、突然ハッチはいなくなてしまったのです。外に出てしまったのかもと探しましたが、真っ暗な中で黒猫が見つけられるはずもなく、「もうハッチのことは諦めよう」と荷物の準備を再開していると、なんと、バッグの中でちゃっかり眠っているではありませんか!ハッチはすでに家族のつもりで一緒に行く気満々だったんです。

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あのころは子どもだったので知識がありませんでしたが、後に愛護センターというのは持ち込まれた動物を殺処分する行政施設だと知りました。ハッチを愛護センターに連れて行かなくて本当によかったです。葬儀がなければハッチの命はなかったかもしれません。きっと祖父がハッチを守ってくれたのだと思っています。いや、もしかしたらハッチは祖父の生まれ変わりかも・・・。

あれから16年。ちゃっかり居座ったハッチは今も我が物顔で家中を闊歩しています。

(※写真はイメージです。本文とは関係ありません)
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<注1>
定期的に猫の爪を切り、専用の爪研ぎを与えることで被害を抑えることができます。また、猫が爪研ぎをしたくならない壁紙や壁材、床材を使ったり、あらかじめ爪研ぎ防止のフィルムやプラスチック段ボールなどで壁を保護するのも有効です。工夫すれば楽しく猫と暮らすことができます。

<注2>
名称こそ「動物愛護センター」ですが、残念ながらセンターでは保護できる一定頭数を超えると殺処分の対象となります。もちろん、センターでも積極的に里親を募集していますが、それ以上に持ち込まれるペットの数が多く、対処しきれないのが現状です。もしも猫などを保護した場合は、まず動物病院に連れて行き、身体検査やノミ取り・駆虫を行い、①自宅や家族が飼えないか検討する ②友人知人に飼える人がいないか聞く ③スーパーの掲示板や里親情報サイトなどで里親を募集する、といった方法で新しい飼い主さんを探しましょう。保健所、動物愛護センターに持ち込むと、悲しい結末になる場合が多いことを覚えておいてください。

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我が家の愛猫ハッチは、私が中学生のころに拾ってきた猫です。

全身真っ黒の子猫で、雨の中ずぶ濡れになりながら震えていた姿は、まるでボロ雑巾のようでした。母にいたっては、拾ったばかりのハッチを見た瞬間、「よりによってそんな汚い猫拾ってきて!」と言ったほどです。今では笑い話ですが、当時は本当にそう思ったらしく、ボロ雑巾のハッチを見た時は卒倒しそうになったとか・・・。

ハッチ

当時は新築だったため、「猫は家中爪研ぎしてガリガリにするからダメだ(注1)」ときつく両親に言われていましたし、私も保護センター(注2)に連れて行くまでの数日だけと心に決め、しばらく我が家で世話をすることになりました。ところが、ハッチが来た翌日に突然祖父の訃報が入ったのです。

それからは、家中バタバタでとても保護センターどころではなくなってしまいました。葬儀のために一週間ほど家を空けなくてはいけないことになり、その間子猫のハッチを放っておくわけにもいかず、仕方なく一緒に連れていくことになりました。

ところが出発の日の夜、突然ハッチはいなくなてしまったのです。外に出てしまったのかもと探しましたが、真っ暗な中で黒猫が見つけられるはずもなく、「もうハッチのことは諦めよう」と荷物の準備を再開していると、なんと、バッグの中でちゃっかり眠っているではありませんか!ハッチはすでに家族のつもりで一緒に行く気満々だったんです。

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あのころは子どもだったので知識がありませんでしたが、後に愛護センターというのは持ち込まれた動物を殺処分する行政施設だと知りました。ハッチを愛護センターに連れて行かなくて本当によかったです。葬儀がなければハッチの命はなかったかもしれません。きっと祖父がハッチを守ってくれたのだと思っています。いや、もしかしたらハッチは祖父の生まれ変わりかも・・・。

あれから16年。ちゃっかり居座ったハッチは今も我が物顔で家中を闊歩しています。

(※写真はイメージです。本文とは関係ありません)
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<注1>
定期的に猫の爪を切り、専用の爪研ぎを与えることで被害を抑えることができます。また、猫が爪研ぎをしたくならない壁紙や壁材、床材を使ったり、あらかじめ爪研ぎ防止のフィルムやプラスチック段ボールなどで壁を保護するのも有効です。工夫すれば楽しく猫と暮らすことができます。

<注2>
名称こそ「動物愛護センター」ですが、残念ながらセンターでは保護できる一定頭数を超えると殺処分の対象となります。もちろん、センターでも積極的に里親を募集していますが、それ以上に持ち込まれるペットの数が多く、対処しきれないのが現状です。もしも猫などを保護した場合は、まず動物病院に連れて行き、身体検査やノミ取り・駆虫を行い、①自宅や家族が飼えないか検討する ②友人知人に飼える人がいないか聞く ③スーパーの掲示板や里親情報サイトなどで里親を募集する、といった方法で新しい飼い主さんを探しましょう。保健所、動物愛護センターに持ち込むと、悲しい結末になる場合が多いことを覚えておいてください。