質問
ネコの病気の中でも、特にオスが罹りやすい病気として、膀胱炎や尿道炎、結石症などがあります。これらの初期症状は非常に良く似ていて、頻尿が挙げられます。場合によってはマーキングと間違ってしまうこともあります。初期症状は似ていても、その後の症状や結果については、それぞれ異なります。特に尿石症で尿が出ていない状態になった場合には、適切な治療を受けなかった場合には、亡くなってしまうこともあります。
私が飼っているネコはオス猫なのですが、去勢手術をしてから徐々に太ってしまいました。そして、その頃から頻繁にトイレに行くようになり、時にはトイレとは違う場所でしてしまうこともありました。トイレに頻繁に行くのが、マーキングをするためなのか、頻尿が続いているのか、他の疾患があるのかということを素人が判断するのは簡単ではありません。そこで、そのような事を防ぐためには、どのようなことが必要なのかを動物病院にアドバイスしてほしいと思っています。
私が通っている動物病院は、頻尿の場合にはなるべく早い受診が求められるという意見ですが、なかなか通院することが出来ないこともありますので、どの程度であれば、様子を見ても良いのかも合わせて知りたいです。
回答
冬になると猫ちゃんの尿トラブルが急増します。特にぽっちゃりしたオス猫さんで一番よくみられます。まず、病院に行くべき「頻尿の程度」なのですが、1時間に5~10回もトイレに行くような状態ですと明らかに病気ですので、お早目の受診をお願いします。また、排尿姿勢をとるのに尿が全く出ていない、排尿姿勢をとりながら苦しそうにうめき声をあげているなど「尿が出せていない」状態だと緊急事態。オス猫は24時間尿が全く出ないと、最悪の場合、急性腎不全等で命にかかわることもありますので、すぐに病院に行きましょう。
マーキングと、下部尿路疾患による「そそう」の区別は、プロでも難しいことがあります。一応、ある程度見分けるポイントはあるのですが・・・。そこで頼りになるのが、飼い主様が日々観察していらっしゃる「この子の普段の様子」です。明らかにおかしいな、なんだか普段と違うなと感じたら、とりあえず尿だけでもいいので病院に持っていって相談することをおすすめします。
☆マーキングの特徴(あくまで傾向としてとらえてください)
・立ったまま、お尻を垂直な壁などに向け、尾を挙上して震わせながら、少量の尿をスプレー状に吹き付ける
・通常のトイレも使用する
・目立つ場所や決まった場所に行う。匂いが薄れると同じ場所に繰り返す
つまり、水平な場所にする、トイレを全く使用しなくなる、という場合は「そそう」であり、病気の可能性が高まります。また、クッションや柔らかい布の上など、吸収の良い場所を好む傾向があります。
ご参考になれば幸いです。