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飼い主の61%は、猫の健康診断を受けていない

猫は人間のおよそ5倍のスピードで年を取っていくといいます。猫の平均寿命は15歳前後。8歳を過ぎた時点で猫はもう立派なシニアの仲間入り。人間なら48歳に相当する年齢です。

見た目の可愛らしさと完全室内飼いだからという安心感からか、猫を1年に1度も病院へ連れて行かない飼い主は16%だとか。ある調査によると、61%の飼い主は、猫の健康診断を受けていないそうです。

人間も50歳に近づけば、そろそろ身体の不調が現れる年頃です。とくに猫にとって、毎年の健康診断はとても重要です。

☆別にどこも悪くないみたい。健康診断の必要ってあるの?

猫は身体に不調があってもそれを隠そうとする動物です。同じペットでも犬に比べて猫は見た目から病気かどうかの判断が難しいと言われています。

野生時代、単独で狩りをしていた猫にとって、弱っているところを見せる事は敵に狙われる危険を意味するため、猫は身体の不調をなるべく隠そうとするのです。

そのため、飼い主が猫の不調に気付いた時には、すでに症状が悪化していることがほとんど。愛猫の寿命を延ばす為に、病気の早期発見をするには定期的な健康診断が絶対に必要です。

☆どれくらいの頻度で受ければいいの?

猫の健康は猫種によって遺伝的な特徴があります。一般的には純血腫の猫よりはミックスの猫の方が健康だと言われています。しかしどんな猫でも生育環境や食事などで健康状態は変わります。

目安としては7歳未満の猫なら1年に1度。7歳を超えた猫なら半年に1度受診することをオススメします。

人間の手で人工的に交配を繰り返した猫種の中には、遺伝的に病気にかかりやすい猫もいます。日本でも大人気の、スコティッシュフォールドに多い病気が「骨軟骨形成不全症」です。生後3ヶ月から2年未満で発症する確率が高く、飼い主は注意が必要です。

心臓の壁が厚くなって、機能が低下する「肥大型心筋症」はメインクーンやペルシャに多い病気ですが、外から見た限りでは症状が分りにくい病気です。

☆健康診断の内容は?どんな検査をしたらいいの?

猫の健康診断は動物病院によって検査の内容が違います。費用もまちまちですから、信用できる病院で相談する様にしましょう。

健康診断でぜひやって欲しい検査は2つあります。1つはスクリーニングと呼ばれる血液生化学検査です。この検査で内臓の機能を把握する事ができます。

そしてもう1つが尿蛋白を調べる尿検査です。蛋白の漏れが多いと猫に多い腎不全の進行が早いと言われています。

☆猫専門の病院もある

ただでさえ病院が嫌いな猫のために、猫だけを専門に診てくれる病院もあります。東京の森下にある「東京猫医療センター」では、猫の健康診断のための「にゃんにゃんドック」というメニューがあり、飼い主と先生がその猫に合わせた検査を組み合わせてもらえます。

この病院の院長、服部幸獣医師は、テレビ「情熱大陸」にも取り上げられた有名な猫ドクターです。年間症例数は1万匹という、日本でも有数の獣医師。本も多数上梓されています。

この服部幸獣医師を始めとする「東京猫医療センター」の獣医師3名による猫のための講演会も月に1度開催されています。

次回は2016年10月12日。場所は神保町の東京堂ホールで行われます。

 

■セミナー内容

・服部幸獣医師:「猫の健康診断〜猫の寿命を伸ばすための健康診断のポイント〜」
・藤倉奈美獣医師:「猫の困った行動について」
・西山友理獣医師:「今日からあなたもできる猫のケア」

*お申し込みはコチラ

愛猫の寿命を延ばす為に、1年に1度の健康診断はとても重要です。特に7歳以上の猫を飼っている飼い主さんは、是非考えてみて下さいね。

 


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