猫を飼いはじめるときに必要なこと②
晴れて猫との新生活をスタートさせたあなた。素晴らしき「猫様の奴隷」人生へようこそ。食器もフードもトイレもおもちゃも気に入って頂けたご様子。じゃあ次は何をして差し上げましょうか?
前回のコラム「猫を飼い始めるときに必要なこと①」でも少し触れましたが、まずは動物病院へ連れて行きましょう。
屋外で保護した猫さんはもちろん、ペットショップなどで入手された猫さんも、予防接種や避妊去勢手術など、やるべきことは意外とたくさん。動物病院ではそれらの流れを詳しく説明してもらえます。
動物病院ではまず触診や聴診、体重測定などを行い、その後必要に応じて検便や血液検査を行います。わからないことはどんどん質問しましょう。獣医師とのやりとりを通して自分に合った病院を見つけることも、飼い始めに病院に行く大きな目的のひとつです。
ケガや病気の時にうろたえないよう、若くて健康なうちからかかりつけを見つけて、最低でも1年に1回のワクチン接種時には健康チェックをしてもらいましょう。
そして…、猫さんにかけられる予算や時間を決めておくのもおすすめです。
世知辛く思われるかもしれません。でも、万が一、大切なこの子が治らない病気になってしまったら…冷静な判断ができるでしょうか?
猫さんのことを思えば思うほど、費用や時間を費やしすぎて、人間の生活が後回しになり、飼い主さんは働きづめでボロボロ、ご家族の関係にも亀裂が…という例は少なくないのです。
動物病院に費用の相談は気がひける、という声も耳にしますが、決してそんなことはありません。飼い主さんの日常生活に無理の及ばない範囲での「最善」をご提案するのも臨床獣医師の大事な仕事ですから、積極的に話し合ってください。
ペット保険を活用するのもいいですね。
これから15〜20年ほどは続くであろう猫さんとの共同生活。楽しいことばかりではないかもしれません。でも、猫さんを幸せにするためには、まずはあなたが幸せだと胸を張って言えることが何より大切なのです。これだけは忘れないでくださいね。