こんにちは。
もりねこは岩手県盛岡市で猫の保護とおうち探しを目的とした保護猫カフェを運営しています。
さてさて、今年も子猫の時期になりました。この時期はフロアでも可愛い子猫たちがお客さまをおもてにゃししています。

もりねこの活動はありがたいことに、県内のメディアなどでも時折取り上げていただいています。日ごろから保護猫の現状や不幸な命を減らすための活動について一人でも多くの方に伝えるべく、啓発活動にも力をいれています。

それはもりねこにとって強みでもありますが、同時に悩みの種でもあります。というのも、毎年この時期になると子猫の保護相談が急増するのです。一日中ご相談の対応に追われることも少なくありません。
「餌やりしている猫が子猫を連れてきた」「子猫が捨てられていた」「庭先に子猫が住み着いてしまった」「ボンネットに子猫が入り込んだ」「家の猫が子猫を産んでしまった」などなど・・・。1匹から数十匹の多頭案件までさまざまなケースでご相談が舞い込みます。
私たちが保護できる頭数にも限度がありますし、常にお店の保護猫は満員状態。受け入れの順番待ちの待機猫も列をなしているのが現状です。

けれど、新聞やテレビに出ている猫の保護団体だから、電話をすればすぐに猫を引き取ってくれるだろうとお考えの方や、一方的に自分のご都合ばかりを話し続ける方も少なくなく、話し合いがヒートアップしてしまうこともしばしば・・・。気がつけば自分の仕事は山積みのまま1日が終わってしまうという毎日です(もりねこスタッフの仕事は、猫のお世話から、NPO運営、カフェの受付、物販、広報、経理や資料整理などの事務作業、イベントや事業の企画運営などなど、膨大な仕事を数名でこなさなければならないのです)。

もりねこでは保護のご相談にはできる限りのアドバイスとご協力はさせていただいておりますが、無条件で猫を引き取ることはしておりません。ご自身が個人のボランティアとして保護主さんとなり、もりねこでフロアに出せる状態になるまでしっかりケアをしていただける方からのみ猫を受け入れしております(もちろん基本的に飼い猫のお引き取りもいたしません。終生飼養は飼い主さんの義務ですので、最後まで責任を持ってお世話してもらうよう説得いたします)。

具体的には、風邪の治療や寄生虫の駆除、ウイルスの検査、ワクチン接種などです。一度ご自宅の室内にて一定の隔離期間を置いていただくというのも条件です。また、離乳前の子猫は生後2カ月ごろまで保護主さんに育てていただきます。

猫を保護して幸せにするためには時間も手間もお金もかかります。その全てを私たちだけで負担することは不可能なのです。

もりねこで保護する猫は、殺処分対象となる保健所などからの引き取りを優先しております。保護主さんからの受け入れまでには長期的にお時間をいただくこともあります。

このようなご説明を丁寧に差し上げてはおりますが、ご理解いただけないことも多々あります。まだまだ本当の意味で「猫も人も幸せな社会」は先が長いなあと痛感するのです。

やりきれないご相談を受けたあとの気持ちのやり場はどうすればいいのですか?と新人スタッフに尋ねられたこともあります。

今は無力感を味わうことも多いかもしれないけれど、自分たちが目指すのはそういうことのない社会、こういう現状をなくすために一歩一歩頑張るしかない、折れずにやっていくしかないのかなと思います。

いろいろと大変なこともありますが、大好きな猫たちのために身を捧げられる日々は幸せな毎日でもあります。このようなご相談業務や運営に関することで消耗することはあっても、猫のお世話自体で苦しいと感じることはほとんどないのです!

そんなわけで、子猫シーズンは心身ともに厳しい毎日ではありますが、日々の疲れを癒してくれるのもまた天使のような子猫たち。

すべての子を救うことはできませんが、縁あってもりねこにやってきた子たちは、救えなかった子たちの分まで必ず幸せにしようと誓うのです。

厳しい現実ではありますが、皆さまも子猫たちと触れ合いながら、そんな切実な裏側にも思いを馳せていただければ幸いです。そういったことによって、もりねこの目指す「猫も人も幸せな社会」にもう一歩近づけるのではないかと思うのです。

 

著者:もりねこ

こんにちは。
もりねこは岩手県盛岡市で猫の保護とおうち探しを目的とした保護猫カフェを運営しています。
さてさて、今年も子猫の時期になりました。この時期はフロアでも可愛い子猫たちがお客さまをおもてにゃししています。

もりねこの活動はありがたいことに、県内のメディアなどでも時折取り上げていただいています。日ごろから保護猫の現状や不幸な命を減らすための活動について一人でも多くの方に伝えるべく、啓発活動にも力をいれています。

それはもりねこにとって強みでもありますが、同時に悩みの種でもあります。というのも、毎年この時期になると子猫の保護相談が急増するのです。一日中ご相談の対応に追われることも少なくありません。
「餌やりしている猫が子猫を連れてきた」「子猫が捨てられていた」「庭先に子猫が住み着いてしまった」「ボンネットに子猫が入り込んだ」「家の猫が子猫を産んでしまった」などなど・・・。1匹から数十匹の多頭案件までさまざまなケースでご相談が舞い込みます。
私たちが保護できる頭数にも限度がありますし、常にお店の保護猫は満員状態。受け入れの順番待ちの待機猫も列をなしているのが現状です。

けれど、新聞やテレビに出ている猫の保護団体だから、電話をすればすぐに猫を引き取ってくれるだろうとお考えの方や、一方的に自分のご都合ばかりを話し続ける方も少なくなく、話し合いがヒートアップしてしまうこともしばしば・・・。気がつけば自分の仕事は山積みのまま1日が終わってしまうという毎日です(もりねこスタッフの仕事は、猫のお世話から、NPO運営、カフェの受付、物販、広報、経理や資料整理などの事務作業、イベントや事業の企画運営などなど、膨大な仕事を数名でこなさなければならないのです)。

もりねこでは保護のご相談にはできる限りのアドバイスとご協力はさせていただいておりますが、無条件で猫を引き取ることはしておりません。ご自身が個人のボランティアとして保護主さんとなり、もりねこでフロアに出せる状態になるまでしっかりケアをしていただける方からのみ猫を受け入れしております(もちろん基本的に飼い猫のお引き取りもいたしません。終生飼養は飼い主さんの義務ですので、最後まで責任を持ってお世話してもらうよう説得いたします)。

具体的には、風邪の治療や寄生虫の駆除、ウイルスの検査、ワクチン接種などです。一度ご自宅の室内にて一定の隔離期間を置いていただくというのも条件です。また、離乳前の子猫は生後2カ月ごろまで保護主さんに育てていただきます。

猫を保護して幸せにするためには時間も手間もお金もかかります。その全てを私たちだけで負担することは不可能なのです。

もりねこで保護する猫は、殺処分対象となる保健所などからの引き取りを優先しております。保護主さんからの受け入れまでには長期的にお時間をいただくこともあります。

このようなご説明を丁寧に差し上げてはおりますが、ご理解いただけないことも多々あります。まだまだ本当の意味で「猫も人も幸せな社会」は先が長いなあと痛感するのです。

やりきれないご相談を受けたあとの気持ちのやり場はどうすればいいのですか?と新人スタッフに尋ねられたこともあります。

今は無力感を味わうことも多いかもしれないけれど、自分たちが目指すのはそういうことのない社会、こういう現状をなくすために一歩一歩頑張るしかない、折れずにやっていくしかないのかなと思います。

いろいろと大変なこともありますが、大好きな猫たちのために身を捧げられる日々は幸せな毎日でもあります。このようなご相談業務や運営に関することで消耗することはあっても、猫のお世話自体で苦しいと感じることはほとんどないのです!

そんなわけで、子猫シーズンは心身ともに厳しい毎日ではありますが、日々の疲れを癒してくれるのもまた天使のような子猫たち。

すべての子を救うことはできませんが、縁あってもりねこにやってきた子たちは、救えなかった子たちの分まで必ず幸せにしようと誓うのです。

厳しい現実ではありますが、皆さまも子猫たちと触れ合いながら、そんな切実な裏側にも思いを馳せていただければ幸いです。そういったことによって、もりねこの目指す「猫も人も幸せな社会」にもう一歩近づけるのではないかと思うのです。

 

著者:もりねこ