猫と漢方(5)

猫ちゃんのためのライフスタイル漢方・コンシェルジュ大塚まひさです。
大切な猫ちゃんに、いつまでも可愛く健康で、艶々の毛でいてもらうための漢方についてお伝えしています。

シリーズでお話ししている「飼い主さんが猫ちゃんを気血水で見立てられるようになる具体的な方法」も、基本編は今回が最終回。
今回を合わせて全5回を押さえておけば、気、血、水の何が不足しているのか、何の流れが滞っているのかがわかるようになります。そうなれば、猫ちゃんがどんな症状を訴えているかを見ることで、お家で元気にしてあげられますよ。猫ちゃんが大きな病気になる前に、飼い主さんが知識を持ちましょう!

第5回目となる今回は、「気・血・水」のうち、「水(すい)」の流れが滞ってしまった時に猫ちゃんが訴える症状をご紹介します。

「水(すい)」とは

前回お伝えした「血(けつ)」以外の体の中の水分のことを「水(すい)」と呼びます。関節液、リンパ液、唾液、涙などがこれにあたり、全身に潤いを与えている体液です。水が健康的にたっぷりとあり、しっかりと全身を巡っていれば、猫ちゃんの皮膚も毛も艶やかです。

しかしながら、水(すい)が不足していたり、巡りが悪くて体のどこかに溜まっていたりすると、皮膚も毛も乾燥したり、逆に、じくじくした湿疹ができたり、便やお小水が出なかったり、腎臓が悪くなりやすくなったりします。今回お伝えするのは、猫ちゃんが訴える水(すい)の巡りが悪くなった時のサインと、巡りを整える方法です。

「水(すい)」の流れが滞った時に猫ちゃんが訴える症状

✅消化が悪い、便が柔らかい

✅よく吐く、車酔いする

✅じゅくじゅくした湿疹がある

✅耳垂れ(慢性的に湿っている)

✅肉球に強い悪臭がある

「水」の流れが滞った時の対策

生薬の中で、ヨクイニン(薏苡仁)というイネ科ハトムギの種皮を除いた種子があります。イボを取る生薬としても有名ですが、漢方の世界では、特に関節や皮膚付近の水(すい)の巡りをよくし、美肌効果も期待できます。猫ちゃんにもヨクイニンを使うことがあります。

猫ちゃんはもともと、水巡りが悪くなりがちです。特に、腎臓が弱ったり、冷えると水(すい)の巡りが悪くなりますので、お家でできる対策としては、新鮮なお水を飲ませる工夫や、部屋の温度を温かく保ってあげるなど気をつけてあげましょう。また、おなかを優しくさすってあげることも良いですよ(気持ち良さそうにしてくれますよね!)。

普段から猫ちゃんをよくよく観察したり、触れ合ったりして、健康な状態を把握しておくと、何か異常があった時に気づきやすいですね。

実は、猫ちゃんが健康で美しくいるためには、飼い主さんが健康・美容に関心を持つことがとても大切です。知り合いの獣医さんによれば、飼い主さんの体型と猫ちゃんの体型は同じことが多いそう。また、同じ病気をすることも多いと言います。飼い主さんが健康になることが、そのまま猫ちゃんのためにもなるのですね!

なお、ここでは具体的な漢方薬名を掲載することを控えております。漢方薬は薬ですので、素人では想像できない副作用もあります。猫ちゃんに与える漢方薬は、獣医さんやペットの漢方を扱う漢方薬局で相談の上、服用させることをお勧めします。

(著者/猫ちゃんのためのライフスタイル漢方
コンシェルジュ・大塚まひさ

猫と漢方(5)

猫ちゃんのためのライフスタイル漢方・コンシェルジュ大塚まひさです。
大切な猫ちゃんに、いつまでも可愛く健康で、艶々の毛でいてもらうための漢方についてお伝えしています。

シリーズでお話ししている「飼い主さんが猫ちゃんを気血水で見立てられるようになる具体的な方法」も、基本編は今回が最終回。
今回を合わせて全5回を押さえておけば、気、血、水の何が不足しているのか、何の流れが滞っているのかがわかるようになります。そうなれば、猫ちゃんがどんな症状を訴えているかを見ることで、お家で元気にしてあげられますよ。猫ちゃんが大きな病気になる前に、飼い主さんが知識を持ちましょう!

第5回目となる今回は、「気・血・水」のうち、「水(すい)」の流れが滞ってしまった時に猫ちゃんが訴える症状をご紹介します。

「水(すい)」とは

前回お伝えした「血(けつ)」以外の体の中の水分のことを「水(すい)」と呼びます。関節液、リンパ液、唾液、涙などがこれにあたり、全身に潤いを与えている体液です。水が健康的にたっぷりとあり、しっかりと全身を巡っていれば、猫ちゃんの皮膚も毛も艶やかです。

しかしながら、水(すい)が不足していたり、巡りが悪くて体のどこかに溜まっていたりすると、皮膚も毛も乾燥したり、逆に、じくじくした湿疹ができたり、便やお小水が出なかったり、腎臓が悪くなりやすくなったりします。今回お伝えするのは、猫ちゃんが訴える水(すい)の巡りが悪くなった時のサインと、巡りを整える方法です。

「水(すい)」の流れが滞った時に猫ちゃんが訴える症状

✅消化が悪い、便が柔らかい

✅よく吐く、車酔いする

✅じゅくじゅくした湿疹がある

✅耳垂れ(慢性的に湿っている)

✅肉球に強い悪臭がある

「水」の流れが滞った時の対策

生薬の中で、ヨクイニン(薏苡仁)というイネ科ハトムギの種皮を除いた種子があります。イボを取る生薬としても有名ですが、漢方の世界では、特に関節や皮膚付近の水(すい)の巡りをよくし、美肌効果も期待できます。猫ちゃんにもヨクイニンを使うことがあります。

猫ちゃんはもともと、水巡りが悪くなりがちです。特に、腎臓が弱ったり、冷えると水(すい)の巡りが悪くなりますので、お家でできる対策としては、新鮮なお水を飲ませる工夫や、部屋の温度を温かく保ってあげるなど気をつけてあげましょう。また、おなかを優しくさすってあげることも良いですよ(気持ち良さそうにしてくれますよね!)。

普段から猫ちゃんをよくよく観察したり、触れ合ったりして、健康な状態を把握しておくと、何か異常があった時に気づきやすいですね。

実は、猫ちゃんが健康で美しくいるためには、飼い主さんが健康・美容に関心を持つことがとても大切です。知り合いの獣医さんによれば、飼い主さんの体型と猫ちゃんの体型は同じことが多いそう。また、同じ病気をすることも多いと言います。飼い主さんが健康になることが、そのまま猫ちゃんのためにもなるのですね!

なお、ここでは具体的な漢方薬名を掲載することを控えております。漢方薬は薬ですので、素人では想像できない副作用もあります。猫ちゃんに与える漢方薬は、獣医さんやペットの漢方を扱う漢方薬局で相談の上、服用させることをお勧めします。

(著者/猫ちゃんのためのライフスタイル漢方
コンシェルジュ・大塚まひさ